光に反応する化学物質で細菌死滅に成功感染症への応用期待 - Easy News

光ひかりに反応はんのうする化学かがく物質ぶっしつを病原びょうげん体たいに結び付むすびつく抗体こうたいにつけて投与とうよすることで、抗菌こうきん薬やくが効きかない細菌さいきんを死滅しめつさせることに実験じっけんで成功せいこうしたと東京とうきょう慈恵じえ会かい医科いか大学だいがくなどのグループが発表はっぴょうし、感染かんせん症しょうの新あらたな治療ちりょうにつながるのではないかと期待きたいされています。

研究けんきゅうは東京慈恵会とうきょうじけいかい医科いか大学だいがくの岩瀬いわせ忠行ただゆき准じゅん教授きょうじゅや光永みつなが眞人まさと講師こうしらのグループが行おこない、科学かがく雑誌ざっし「コミュニケーションズ・バイオロジー」に発表はっぴょうしました。

研究けんきゅうグループは光ひかりが当あたると形かたちを変かえて病原びょうげん体たいを破壊はかいする化学かがく物質ぶっしつを黄色きいろブドウ球菌きゅうきんに結び付むすびつく抗体こうたいに付つけ、細菌さいきんが入はいった試験管しけんかんに入いれました。そして試験管しけんかんに近赤外線きんせきがいせんを当あてると、数すう分ふんで抗菌こうきん薬やくが効きかない耐性たいせいの黄色きいろブドウ球菌きゅうきんも含ふくめて死滅しめつしているのが確認かくにんできたということです。

さらにマウスを使つかった実験じっけんでも効果こうかが確認かくにんされた一方いっぽうで、腸ちょうの中なかにいるほかの細菌さいきんには影響えいきょうがなく、ねらった細菌さいきんだけを死滅しめつさせられたとしています。

今回こんかいの手法しゅほうと同おなじ仕組しくみの治療ちりょう薬やくは頭あたまけい部ぶがんを対象たいしょうにしたものが承認しょうにんされていて、研究けんきゅうグループは病原びょうげん体たいに結び付むすびつく抗体こうたいを人工じんこう的てきに作つくることで、ほかの細菌さいきんや世界中せかいじゅうで広ひろがっている耐性たいせい菌きん、それにウイルスなどによる感染かんせん症しょうの治療ちりょうにも応用おうようが可能かのうだとしています。