また、トランプ氏が銃撃を受けて負傷した右耳は今も白いガーゼのようなもので覆われているのが確認できます。
銃撃事件後 党大会で発言は初めて 注目点は
中西部ウィスコンシン州で開かれている共和党の全国党大会は18日、最終日を迎え、トランプ前大統領が現地時間の夜、日本時間の19日昼前から、指名受諾演説を行います。
党大会が始まる2日前に銃撃されたトランプ氏は、初日から会場に姿を見せていますが、党大会で発言するのは初めてとなります。
トランプ氏は事件のあと、演説は国民を団結させる機会になるという考えを示していて、陣営の関係者は、トランプ氏がみずから演説の内容を大幅に書き直したことを明らかにしました。
演説では、暴力に屈しない強い指導者像をアピールするとともに、これまで自身と距離を置いてきた党内の穏健派や無党派層も見据え、国民の団結を呼びかけるものと見られます。
今回の党大会では、大統領候補者の指名争いを繰り広げたヘイリー元国連大使などがトランプ氏への強い支持を表明し、共和党は挙党態勢を強調することに重点を置いてきました。
民主党のバイデン大統領が、選挙戦からの撤退圧力にさらされる中、トランプ氏としては政権奪還に向けて党大会のハイライトとなる指名受諾演説でさらなる結束をはかり、選挙戦に弾みをつけたい考えです。
その一方、選挙結果を左右すると言われるペンシルベニア州やウィスコンシン州など製造業が盛んな地域を強く意識してアメリカ第一主義のもと、国内の製造業や労働者を守り抜くというメッセージも打ち出すものと見られます。
初日に採択された党の政策綱領や前日に行われた副大統領候補のバンス氏の指名受諾演説でもこうした姿勢が色濃く反映されていました。
日本を含む世界各国にとっては、アメリカ第一主義は外交、安全保障、貿易に大きな影響を及ぼすだけにこのあとの演説で具体的な政策の方向性が明らかになるのかという点も注目されています。
【動画 現地から報告】会場は大きな盛り上がり
(党大会の会場から小田島拓也記者が報告 現地午後5時すぎ)
トランプ氏の支持者に話を聞くと「トランプ氏の演説を聞くことができるのは奇跡的で幸せな気分だ。大統領にふさわしいことを証明してくれるはずだ」と話し、とても興奮した様子でした。大会最終日はまもなく始まりますが、トランプ氏の演説を心待ちにする支持者が詰めかけ大きな盛り上がりを見せています。