別の園児1人が意識不明の重体になっているほか、合わせて13人が重軽傷を負いました。
警察によりますと、事故は、交差点を直進しようとした軽乗用車に、右折しようとした乗用車が衝突し、そのはずみで軽乗用車が歩道に乗り上げたということです。
警察は、乗用車を運転していた大津市の新立文子容疑者(52)を過失運転致死傷の疑いで逮捕しました。
捜査関係者によりますと、乗用車は、右折専用のレーンを通り、前を走る車に続くようにして、右折しようとしていたということです。
直進していた軽乗用車にはドライブレコーダーが付いていたということで、警察は、記録された映像を解析するなど、詳しい状況を調べています。
現場の交差点に献花台
事故から一夜明けた現場の交差点では、設置された献花台に花を手向けたり、立ち止まって手を合わせたりする人の姿が見られました。
ウォーキングをするために現場の交差点を通るという40代の女性は、「あんな事故が起きるなんて信じられません。気持ちをうまくことばにすることができませんが、二度と事故が起こらないように祈っています」と話していました。
また事故のことを知って献花台に手を合わせに来たという80代の男性は、「たった2年しか生きていない子どもたちが亡くなったことはかわいそうでしかたない。見通しのよいまっすぐな道路でこんな事故が起きるとは信じられない。車のハンドルを握る人には気をつけて運転をしてもらいたい」と話していました。
近所の主婦「かわいそうでことばにならない」
亡くなった伊藤雅宮くん(2)について、近所に住む主婦は「夕方になると家の前で、両親とおもちゃで遊ぶ姿をよく見かけました。雅宮くんは両親が追いかけていくほど元気に走り回り、この連休中は自宅の前でバーベキューをするなど家族仲もとてもいいと感じていました。かわいそうでことばになりません」と話していました。
警察庁長官“歩行者の安全対策を進める”
この事故について、警察庁の栗生俊一長官は、9日の定例の記者会見で、「大変痛ましく残念でならない。国内の交通死亡事故は海外と比べて歩行者が犠牲になる割合が非常に高く、警察としてもドライバーへのさらなる広報啓発や指導、取り締まりを行っていきたい」と述べました。
そのうえで、栗生長官は通園路や通学路のガードレールの整備などの歩行者の安全対策を、関係機関と進めていく考えを示しました。