農林水産省の
元事務次官が、
長男を
殺害した
罪に
問われている2
審の
裁判で、
被告は「
息子から
殺すぞと
言われ、
反射的に
包丁を
取りに
行ってしまった」と
述べ、
正当防衛にあたるとして
無罪を
主張しました。
農林水産省の
元事務次官、
熊澤英昭被告(77)は
去年6
月、
東京 練馬区の
自宅で44
歳の
長男を
包丁で
刺して
殺害した
罪に
問われ、1
審では
起訴内容を
認め、
懲役6
年を
言い渡されました。
2審では、被告の弁護士が主張を一部変えて、正当防衛にあたるなどとして無罪を主張しています。
15日の2審の裁判では、被告人質問が行われ、被告は「息子から『殺すぞ』と言われて、本当に殺されると思い反射的に包丁を取りに行ってしまった。殺す以外の体の反応ができなかった」と述べました。
そのうえで「1審判決を聞いたとき、裁判官や裁判員が事実と違う状況を想像して判断したと感じた。正しい判決をもらいたい」と述べました。
また、被告の弁護士は、正当防衛が成立しないとしても、自分の命を守るためで、深く反省しているとして執行猶予を求めました。
2審の判決は、来年2月2日に言い渡される予定です。