バンクシーの分身とされる覆面姿のネズミがカッターナイフを抱えている様子を描いた作品で、去年6月に描かれているのが見つかってから、美術館が盗難防止用のガラスのカバーを設置して作品を保存していました。
しかし3日、この作品がなくなっていることが分かり、美術館は、何者かに作品がノコギリで切り出され盗まれた、と警察に通報しました。
ポンピドー・センターは「バンクシーの作品が盗まれたとお伝えするのは悲しいです。バンクシーがこの場所を選んでくれたことは私たちの誇りでした」とツイッターにコメントを載せました。
バンクシーの作品をめぐっては、ことし1月にも、4年前のパリ同時テロ事件の現場の一つとなった劇場の非常口の扉に描かれていた作品が切り取られ盗まれています。
さらに先月下旬には、イギリスのビルに描かれたEU=ヨーロッパ連合からの離脱を風刺した巨大な壁画が、白いペンキで塗られて見えない状態になっているのが見つかっています。