日産自動車が、
下請けの
部品メーカー数十社に対し、
納入時の
代金を
一方的に
引き下げていたことが
下請け
法に
違反するとして、
公正取引委員会が
近く、
日産自動車に
再発防止などを
求める勧告を
行う方針を
固めたことが、
関係者への
取材でわかりました。
違法に差し引いていた代金の総額は、およそ30億円にのぼるとみられるということです。
関係者によりますと、日産自動車は、タイヤホイールなどを製造する下請けの部品メーカー数十社に対し、事前に取り決めた納入代金から一方的に数%を差し引いて支払っていたということです。
部品メーカー側に対する日産自動車のこうした対応は少なくとも数年間、続いていたとみられ、納入時の代金から差し引いていた金額の合計はおよそ30億円にのぼるということです。
下請け法は、下請けに責任が無いのに発注側が一方的に代金を減額することを禁止していて、公正取引委員会は近く、日産自動車に対し、再発防止などを求める勧告を出す方針を固めたということです。
日産自動車は公正取引委員会に対し事実を認め、部品メーカー側に対し、減額していた分を支払ったということです。
原材料価格が高騰する中、公正取引委員会は、発注側と下請けとの間で価格転嫁が適正に行われているか、関係部署の人員を増やすなどして、監視を強化しています。
日産自動車「支払うべき全額を支払い」
日産自動車は「公正取引委員会から指摘、ならびに調査を受け、最終的な結果を待っているところです。これを踏まえ、すでに当社が支払うべき金額の全額について、支払いをさせていただいております」とコメントしています。