軽ワゴン車は?
このうち軽ワゴン車の車体には、埼玉県内の塗装工事会社の名前が書かれていました。NHKがこの会社に問い合わせたところ、女性の事務員が出て「事務所には今、私しかおらず、経緯はわかりません」と答えていました。
帽子の会社「困惑している」
ゴーン前会長がかぶっていた帽子には、アルファベットの「N」の文字がありました。
調べたところ、埼玉県にある鉄道車両整備会社のものの可能性があり、この会社に連絡した結果、会社の帽子であることがわかりました。
会社によりますと、この帽子は社員や協力会社の関係者に3年前まで支給していたものですが、現在はヘルメットの着用を義務づけているため、すでに製造を取りやめていて、会社にも在庫は残っていないということです。
会社の担当者は「なぜ使われたのかわからないです。困惑している状態です」と話していました。
作業着販売店「服装に違和感」
ゴーン前会長が着ていた紺色の作業着と反射材が付いたベスト。
都内にある作業着の販売店では、似たような作業着が上下セットで5500円ほどで、反射材が付いたベストが1300円前後で、それぞれ売られていました。
この販売店によりますと、ゴーン前会長が着ていた作業着は、広島県にある製造メーカーのものとみられ、一般に流通しているデザインだということです。
販売店の中島紳浩社長は「ゴーン前会長が建築関係の作業着を着ているのに、電気工事関係で多く使われている青い帽子をかぶっていたことに違和感を持った」と話していました。
作業着の会社「突然、弁護士から電話」
作業着をよく見ると、埼玉県内にある建築工事会社の名前が書かれていました。
この会社の代表取締役の男性はNHKの取材に対し、会社の作業着であることを認めたうえで、「きのうの午前中に突然、弁護士から電話があり、『作業着や帽子があれば貸してくれないか』と言われて貸しました。すでに返却してもらっています。これまでゴーン前会長とはつきあいはありませんでした」と話していました。
ネット上の反応は
ゴーン前会長が保釈された際に作業員に変装していたことについて、ネット上ではさまざまな反応が出ています。
「無実を主張しているのなら、堂々と正面から日産車に乗って保釈されるべきだったと思う」と変装するべきではなかったという意見や、「スーツ着て、ビシッと一礼。日本ではこれが出来ないと笑われる社会」、「全く反省してませんね。このコスプレは何ですか?変装して登場しましたが、本来は謝罪すべきです」などと謝罪するべきだったという意見もありました。
このほか、「滑稽な変装には、日産の社員たちは何やってんだと怒り心頭の人が多いだろう」などと変装して出てきたことを批判的に捉える声が目立ちました。
一方で、「想定してない中での拘束、孤独の中での取り調べ。ホンマに何の苦労も知らんバカやわ」とか「少しでもパパラッチの目を欺く為に、作業員風の格好に変装して、作業車風に工作した軽ワゴンに乗って出て行ったんでしょう。なにがおかしいのよ?ふつうじゃないの!」などと、ゴーン前会長の置かれている立場に同情する声もありました。