厚真町役場の前では町内に住む人が地震が発生した午前3時7分にあわせて黙とうし、犠牲になった人たちへの祈りをささげていました。
また、大規模な土砂崩れが起きた吉野地区に設けられた献花台には、町内に住む農業の伊部義之さん(53)が地震の発生時刻にあわせて訪れ、花を手向けました。
伊部さんは一緒に農業をしていた友人を地震で亡くしたということです。
伊部さんは、「この3年間、すごく長かったという思いもありますが、復旧もそれなりに進んだと思います。せっかく助かった命なので、自分なりにこれから恩返しをしていきたい」と話していました。
献花台ではその後も早朝から足を運ぶ地元の人たちの姿が見られました。
厚真町の元職員で、職場の同僚を亡くした65歳の男性は「亡くなった人は帰ってきませんので、残った人たちで頑張って生きていくしかないと思っています。振り返ってもしかたないので、前に進むしかないです」と話していました。
また、地震発生後に当時、自衛官として救助活動にあたった厚真町の55歳の男性は、「3年たって少し落ち着いた面もありますが、思い出すと胸が痛くなります。当時のことを忘れないように、被害に遭われた方の気持ちを忘れないようにしたい」と話していました。