フィギュアスケートの
女子シングルで、
日本の
宮原知子選手と
坂本花織選手は、ともに
自己ベストの
得点を
更新してメダルを
狙える
好位置につけました。
高得点の
要因となったのは、
最初のジャンプでした。
宮原選手は、
大会前から「ジャンプの
回転不足」を
一番の
課題にあげていました。
得点源となる、
最初の「
3回転ルッツ」と「
3回転トーループ」の
連続ジャンプで
回転不足をとられることが
多く、
大会序盤に
行われた
団体の
演技では
2つのジャンプともに
回転不足と
判定され
得点が
伸びませんでした。
団体のあと日本に戻って調整した宮原選手は、回転不足をとられないジャンプを跳ぶために「踏み切りでしっかり上がることと、着氷のときにエッジ全体で降りるように意識した」と練習を積んできました。
そして、21日、冒頭の3回転の連続ジャンプは、「自分の力でしっかり上がって降りた」と、回転不足がなくでき栄えの加点もつくジャンプとなりました。
この最初の連続ジャンプの点数だけで団体の時より5点高くなった宮原選手は、自己ベストを1.3更新する75.94で4位につけました。
一方、坂本選手もフリーでの出場となった団体で、「誰にも負けない」と自信を持っていた演技冒頭の「3回転フリップ」と「3回転トーループ」の連続ジャンプでミスが出て「焦りが出た」と本来の力を出し切れず、出場した5人中最下位に終わりました。
「悔しい思いは二度としたくない」と奮起した坂本選手は、「最初のジャンプは絶対に決める」と、練習に取り組みました。21日は、3つのジャンプすべてを基礎点が高くなる演技後半に跳ぶ難度の高いプログラムでしたが、課題にあげた最初の3回転の連続ジャンプを「いちばんいいジャンプができた」と成功させると、そのまま流れに乗ってミスなく演技を終えました。
坂本選手も自己ベストを1.84更新する73.18の高得点で5位スタートとなりました。
ともに最初のジャンプを決めて好スタートを切った2人、3位の選手との差は、宮原選手が2.93、坂本選手が5.69で、メダルを狙える好位置につけました。