南シナ海みなみしなかい ベトナムも20の岩礁がんしょうなどで埋め立うめたて 米べい研究けんきゅう機関きかんの分析ぶんせき

特とくに2022年ねん後半こうはんから埋め立うめたてが急ピッチきゅうぴっちに進すすめられていて、専門せんもん家かは「中国ちゅうごくの活動かつどうが拡大かくだいする中なか、ベトナムが存在そんざい感かんを高たかめようとしている」と分析ぶんせきしています。

CSIS「ベトナム 拡張かくちょうした面積めんせき約やく約やく3.5平方キロメートルへいほうきろめ-とる」

南シナ海みなみしなかいでは、ほぼ全域ぜんいきの管轄かんかつ権けんを主張しゅちょうする中国ちゅうごくが岩礁がんしょうや環礁かんしょうなどを埋め立うめたててつくった多おおくの人工じんこう島とうに滑走かっそう路ろやレーダー施設しせつを整備せいびし、軍事ぐんじ的てきな拠点きょてんづくりを進すすめています。

アメリカのシンクタンク、CSIS＝戦略せんりゃく国際こくさい問題もんだい研究所けんきゅうじょが衛星えいせい画像がぞうなどを分析ぶんせきしたところ、中国ちゅうごくはこの10年間ねんかんで16の岩礁がんしょうなどを埋め立うめたてていて拡張かくちょうした面積めんせきはあわせておよそ15.8平方キロメートルへいほうきろめ-とるにのぼるということです。

一方いっぽう、一部いちぶの島しまなどで領有りょうゆう権けんを主張しゅちょうするベトナムも南シナ海みなみしなかいの南沙なんさ諸島しょとう、英語えいご名めい・スプラトリー諸島しょとうで20の岩礁がんしょうや環礁かんしょうなどを埋め立うめたてていることが新あらたに分わかりました。

このうちピアソン礁では、去年きょねん12月つきの時点じてんで中央ちゅうおう付近ふきんが埋め立うめたてられ、それまでなかった船ふねが停泊ていはくできる港みなとが整備せいびされていく様子ようすが衛星えいせい画像がぞうで確認かくにんできます。

CSISによりますと、ベトナム側がわがこれまでに拡張かくちょうした面積めんせきはあわせておよそ3.5平方キロメートルへいほうきろめ-とるにのぼるということです。

特とくに去年きょねん後半こうはんから埋め立うめたてが急ピッチきゅうぴっちに進すすめられているということで、分析ぶんせきを行おこなったCSISのハリソン・プレタさんは「中国ちゅうごくの海うみ警局きょくや海上かいじょう民兵みんぺいの活動かつどうが拡大かくだいする中なか、ベトナム側がわもこの海域かいいきでの自みずからの存在そんざい感かんを高たかめようとしている」と分析ぶんせきしています。

専門せんもん家か“開発かいはつの背景はいけいに中国ちゅうごくに対抗たいこうし 海洋かいよう監視かんし能力のうりょく高たかめる狙ねらい”

中国ちゅうごくが西にし沙いさご諸島しょとうの中なかで最もっともベトナムに近ちかいトリトン島とうで新あらたな開発かいはつを進すすめていることについて分析ぶんせきを行おこなったCSISのハリソン・プレタさんは「ベトナムに存在そんざい感かんを示しめす意味いみでも中国ちゅうごくにとっては重要じゅうような拠点きょてんで、埋め立うめたてた場所ばしょが浸食しんしょくされないようにするとともに拠点きょてんとしての機能きのうを拡張かくちょうしているとみられる」と分析ぶんせきしています。

一方いっぽう、ベトナムが南沙なんさ諸島しょとうで埋め立うめたてを加速かそくさせていることについては「ベトナムは南沙なんさ諸島しょとうの南西なんせいで石油せきゆやガスの開発かいはつ事業じぎょうを多おおく行いっているが、周辺しゅうへんで中国ちゅうごくによるパトロールや妨害ぼうがい行為こういも増ふえている。ベトナムにとっては港みなとなどの整備せいびを行おこなうことで、この海域かいいきで多おおくの船ふねがパトロールをするなど活動かつどうしやすくなる」と開発かいはつを進すすめる背景はいけいに中国ちゅうごくに対抗たいこうし、海洋かいよう監視かんし能力のうりょくを高たかめる狙ねらいがあると指摘してきします。