この男性は今月上旬から動き始め、小学1年生の娘がほしがる人気キャラクターの人形を店や公式サイトで探しましたが、見つかりませんでした。その人形は店頭価格でおよそ1万円でしたが、インターネットではその2倍の値段で売られていたといいます。
男性は「子どもの欲しいものを用意したいのは親としては自然なことで、一部の人たちの行為で手に入らないのは残念な気持ちになります。本当にほしい人たちが買えるようにしてもらいたいと切に願います」と話していました。
4人の子どもがいる父親は、「ゲームを買ってあげたいと思っても割高になっていて諦めてしまうことは多いです」と話し、母親は、「お金がある人は高くても買えるかもしれないけど、普通の人は一生懸命子どものためにお店を回って探していると思う」と話していました。 また、10歳の子がいる父親は「子どものためにも高値での転売はやめてほしい。大幅に価格が上がるのは正常な状態ではない」と話していました。
2022年10月に発売された店頭価格が1万円ほどの人気アニメのおもちゃは小売店やメーカーの公式サイトでは売り切れていて、フリマサイトなどで2万円から4万円で売られていました。
ほかにも、人気のゲーム機は、店頭価格からおおむね1万円ほど高い値段がつけられていました。
ツイッターのつぶやきの一部です。 「長男がサンタさんにお願いしてたオモチャが、“転売ヤー”に荒らされてどこも在庫なし状態。サンタさんも参っちゃうよね」 「子供のオモチャまで高額転売は流石にクソ過ぎんか?」 「息子に『転売ヤー』って何?って聞かれたので『サンタさんの宿敵』と伝えた」
さらに、このうち24%が実際に高額で買った経験があると答えたということです。
日用品や食料品に加えておもちゃやゲーム関連の人気商品も購入し、インターネットの通販サイトなどで、仕入れた値段より高い価格で転売しているといいます。
また、「高額で商品を転売する自分にとってのライバルは、特にコロナ禍になってからすごく増えている気がする」と話していました。
また、すでに解除されていますが、新型コロナの影響で買い占めと高額転売が相次いだマスクとアルコール消毒製品についても一時転売が禁止された時期がありました。
転売の問題に詳しい慶応大学の栗野盛光教授は、転売が相次ぐ現状について、「商品を供給する企業にとって想定していた形で消費者に届かずに需要を正確に把握することが難しくなって生産計画に影響が出るなど、問題があると思う」と話しています。
具体的には人気のゲーム機を販売する際、過去に同じゲーム機を買ったことがないかや、複数の会員アカウントを所持していないかなどを確認した上で、新品として転売されることを避けるために箱に名前をフルネームで記入してもらうなどの対策をとっています。
ノジマ亀有店の遠藤玲央さんは、「対策をとることによって転売目的の購入は減ってきている。SNSなどで情報収集をしながらより多くのお客様に店頭価格で商品が届くような仕組みにしていきたい」と話していました。
消費者の需要を満たせる量の商品を生産・出荷することが大切だとした上で、「残念ながら現在の日本の法制度で会社のできる対策には限りがあるが、商品を本当にほしいと思う人に適切に商品が届けられるように努める」とコメントしています。 また、フリマアプリ大手の「メルカリ」は価格が高騰している可能性がある商品を消費者に知らせる“価格アラート機能”を去年、導入しました。 メルカリは「多様な価値観を持った人たちが自由に取引できる場をつくることが大切だと考えている。社会情勢の変化などを踏まえながらメーカーとの連携を強化し、消費者に適切な情報を提供していく」としています。
子どものためにも転売やめて
“高額転売” 検索してみると…
サンタさんの宿敵?批判浴びる「転売ヤー」
高額転売 購入する人も ネット調査
転売する男性 ”需要と供給でやってる 致し方ない”
転売の規制 難しい理由は
「転売撲滅」掲げる家電量販店は
メーカー・フリマアプリ運営者は
転売の実態と“転売ヤー”の言い分。
規制が難しい理由。
そして転売対策の動きは。
それぞれ詳しくお伝えします。
”サンタになれなかった” パパの落胆