韓国政府は、
外交・
安全保障の
指針と
なる独自の「インド
太平洋戦略」を
発表し、
北朝鮮の
核問題やサプライチェーンの
確保などで、
日本や
アメリカと
足並みをそろえる
立場を
鮮明にしました。
韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)政権は、独自の「インド太平洋戦略」をまとめ、28日、公表しました。
このなかでは、サプライチェーン=供給網の確保など経済分野を含めた安全保障協力の拡大や気候変動などの課題について、自由や民主主義といった普遍的価値を共有する国々との連携を推し進めるとしています。
また、北朝鮮の核問題については、完全な非核化が地域や世界の平和に不可欠だとしたうえで、日米韓3か国の安全保障協力を拡大していくと強調しました。
さらに、台湾情勢についても言及し、「台湾海峡の平和と安定が朝鮮半島の平和と安定にとって重要であり、インド太平洋地域の安保と繁栄にとって必要だ」としています。
韓国政府は「わが国で初めての包括的地域戦略だ」と説明していて、日本やアメリカと足並みをそろえる立場を鮮明にしました。
一方、今回の発表で中国については「主要な協力国」と位置づけ、「国際規範に基づき、相互の尊重と互恵をもとに共通の利益を追求していく」としていて、中国に対する一定の配慮を示した形です。