両首脳はこのあと非公式の夕食会で意見を交わし、21日首脳会談に臨む予定で、対立するアメリカを念頭に戦略的な関係をさらに深めたい思惑があるとみられます。
中国の習近平国家主席は20日から22日までの日程でロシアを公式訪問する予定で、日本時間の20日夜7時ごろ、ロシアの首都モスクワの空港に到着しました。
習主席は21日はプーチン大統領と首脳会談を行う予定になっています。
両首脳による対面での会談は去年9月以来で、習主席のロシア訪問はロシアによるウクライナ侵攻が始まって以降、初めてです。
訪問に先立ち、習主席はロシアのメディアに寄稿し、「両国の発展と振興に焦点をあて新たな原動力を加えるべきだ」として経済協力や人的交流をいっそう促進するとともに、ウクライナ情勢をめぐって中国が建設的な役割を果たす考えを示しました。
一方、ロシア大統領府は、20日夜、プーチン大統領が習主席と通訳だけを交えた1対1の非公式の夕食会を行う予定だとしています。
これについてロシア大統領府のウシャコフ補佐官は「国際情勢を含む両国に関わる最も重要で機微に触れる問題を話し合う。今回の訪問で最も重要な話し合いとなる」と説明していて、ウクライナ情勢などについて率直な意見交換が行われる機会になるという見通しを示しています。
一連の会談で両首脳は、対立するアメリカを念頭に両国の戦略的な関係をさらに深めたい思惑があるとみられます。