オリンピック レスリング 須崎すさき優衣ゆい 金メダルきんめだる 女子じょし50キロ級きゅう

表彰ひょうしょう式しきを終おえたあと、須崎すさき選手せんしゅは「自分じぶんの可能かのう性せいを信しんじて支ささえてくれた家族かぞくや友達ともだち、仲間なかまに金メダルきんめだるを見みせることができて幸しあわせです」と話はなしていました。伊い調ちょう選手せんしゅからは「次つぎも、その次つぎもがんばってね」と声こえをかけられたと言いうことで、須崎すさき選手せんしゅは「次つぎも頑張がんばりたいと強つよく思おもいました」と話はなしていました。

中学ちゅうがく2年生ねんせいから高校こうこうまでJOCエリートアカデミーで練習れんしゅうを重かさねていく中なかで「非常ひじょうに模範もはん的てきな生徒せいとだった」というのが旗手きしゅに選えらばれた理由りゆうの1つだったといいます。

須崎すさき選手せんしゅはまさに「模範もはん的てき」に練習れんしゅう熱心ねっしんで礼儀れいぎ正ただしく、明あかるく元気げんきに、そして一途いっとにオリンピックを目指めざしてきました。4年ねん前まえ、まだ高校生こうこうせいだった須崎すさき選手せんしゅは練習れんしゅう中ちゅう、コーチにアドバイスを受うけるたびにホワイトボードにメモをして、携帯けいたい電話でんわの写真しゃしんに納おさめている姿すがたが何なん度ども見みられました。

そして最大さいだいの強つよさの要因よういんは「負けず嫌まけずぎらいであること」かもしれません。須崎すさき選手せんしゅは中学ちゅうがく以降いこうのおよそ10年間ねんかんの試合しあいでたった3回かいしか負まけていませんが、負まけるたび悔くやしさをバネに成長せいちょうしてきました。2015年ねんの全ぜん日本にっぽん選手権せんしゅけんの決勝けっしょうで初はじめての敗戦はいせんを経験けいけんした際さい、「2位いの表彰ひょうしょう状じょう」を天井てんじょうに貼はって毎晩まいばん、寝ねる前まえに悔くやしい気持きもちを呼び起よびおこし、さらなる練習れんしゅうに励はげみました。

おととし、国内こくないで行おこなわれた世界せかい選手権せんしゅけんの代表だいひょう決定けってい戦せんで敗やぶれたときは、東京とうきょうオリンピックの可能かのう性せいが絶望ぜつぼう的てきと言いえるほど厳きびしくなりました。それでも「0.1％でも可能かのう性せいがあるなら諦あきらめたくない」と練習れんしゅうを続つづけて代表だいひょうをつかみ取つかみどり、苦くるしい状況じょうきょうからはい上あがる強つよさも身みにつけました。

そして初はつ出場しゅつじょうのオリンピック。須崎すさき選手せんしゅはタックル、組くみ手しゅ、寝技ねわざと練習れんしゅうの成果せいかをすべて発揮はっきし、圧倒的あっとうてきな強つよさで金メダルきんめだるを獲得かくとくしました。

強つよくまっすぐな精神せいしん力りょくと、たゆまぬ向上こうじょう心しんでどこまで強つよくなっていくのか。オリンピックの金メダルきんめだるは須崎すさき選手せんしゅにとって通過つうか点てんの1つにすぎないのかもしれません。