伊藤選手は第1ゲーム、8対7とリードした展開からバックハンドのショットを打ち込まれるなど4連続ポイントを許し、このゲームを8対11で落としました。
第2ゲームも落としてあとがなくなった第3ゲーム、伊藤選手は5対9とリードを許した場面からサーブなどで5連続ポイントを奪い、10対9と逆転しました。
しかし、この後に追いつかれてデュースとなり、さらにポイントを失って10対12で第3ゲームも落としました。
伊藤選手はゲームカウント0対3で敗れましたが、卓球は3位決定戦がないため、銅メダルを獲得しました。
卓球で日本がメダルを獲得したのは2000年のシドニー大会以来5大会ぶりです。
また、次のパリ大会に向けて「もっとバックハンドを気合いを入れて練習したい。パリ大会にも挑戦したいのでこれから頑張ります」と話していました。
伊藤選手は女子シングルスの知的障害のクラスで世界ランキング10位。中学校の部活動で卓球を始めました。 ラケットの握り方が独特で、「粒高(つぶだか)」と呼ばれるラバーを貼ったバックハンドで不規則な回転を繰り出して相手を翻弄するプレースタイルが持ち味です。 1998年に初めて国際大会に出場し、知的障害のクラスの日本トップレベルの選手として世界の舞台でも活躍してきました。 2014年の世界選手権では団体戦で金メダルを獲得しました。 初めてのパラリンピック出場は前回のリオデジャネイロ大会でしたが、予選リーグで1勝もできずに敗退しました。 しかし、2回目の出場となった今大会は、予選リーグの2試合目で、サーブで主導権を握って得点を重ねてストレート勝ち。自身にとってパラリンピック初勝利をあげて目標にしていた予選リーグを突破し、準決勝に進みました。 準決勝では敗れましたが、3位決定戦がないため、銅メダルが決まりました。
「パリ大会にも挑戦したい」