カザフスタン西部の中心都市アクタウの空港近くで25日、乗客・乗員67人が乗ったアゼルバイジャン航空の旅客機が墜落し、38人が死亡しました。
旅客機は、アゼルバイジャンの首都バクーからロシア南部チェチェン共和国のグローズヌイに向かっていたもので、アゼルバイジャンのメディアは政府の情報筋の話として、ロシア軍の防空システムの誤射が原因で墜落したと伝えています。
これに関連してアゼルバイジャン航空は27日、墜落原因の暫定的な調査結果として、「外部からの物理的・技術的干渉があった」と発表し、旅客機が何らかの攻撃を受けた可能性が高いと示唆しました。
一方、ロシアの航空当局は声明で、旅客機が当初、グローズヌイに着陸しようとしていた時間帯にグローズヌイではウクライナの無人機による攻撃が行われていたとしていますが、ロシア軍の防空システムについては触れていません。
ロイター通信によりますと、墜落した旅客機の乗客らは旅客機がグローズヌイに接近していた時に、少なくとも1回、大きな爆発音が聞こえたとしていて、「機体が損傷を受けたのは明らかだった」などと話しているということです。
米大統領補佐官「ロシア防空システムに撃墜された兆候確認」
アメリカ・ホワイトハウスのカービー大統領補佐官は27日、記者団に対し、「われわれはこの旅客機が、ロシアの防空システムによって撃墜された可能性を示す初期の兆候を確認している」と述べました。
その上で、事故原因の調査を行っているカザフスタンとアゼルバイジャンに対し、協力する用意があると伝えたことを明らかにしました。