日本新聞: 将棋藤井聡太二冠棋聖戦制す史上最年少で初防衛九段昇格

将棋しょうぎ藤井ふじい聡さとし太たい二に冠かん棋聖きせい戦せん制せいす史上しじょう最年少さいねんしょうで初はつ防衛ぼうえい九段くだん昇格しょうかく

Jul 3, 2021 19:07

Furigana

将棋しょうぎの藤井ふじい聡さとし太ふとし二に冠かんが、「棋聖きせい戦せん」の五ご番ばん勝負しょうぶで挑戦ちょうせん者しゃの渡辺わたなべ明あきら三さん冠かんを相手あいてに3連勝れんしょうし、自身じしん初はつとなるタイトル防衛ぼうえいを果はたすとともに、史上しじょう最年少さいねんしょうの18歳さい11か月かげつで「九きゅう段だん」に昇段しょうだんしました。

藤井ふじい聡さとし太ふとし二に冠かん（18）は、去年きょねん、八大やひろタイトルのうち「棋聖きせい」と「王位おうい」を立て続たてつづけに獲得かくとくして史上しじょう最年少さいねんしょうで「二に冠かん」を達成たっせいし、このうち初はじめての防衛ぼうえい戦せんとなる「棋聖きせい戦せん」の五ご番ばん勝負しょうぶでは、渡辺わたなべ明あきら三さん冠かん（37）を相手あいてにここまで2連勝れんしょうしています。

3日にち、静岡しずおか県けん沼津ぬまづ市しで行おこなわれた第だい3局きょくで、後手ごての藤井ふじい二に冠かんは午後ごご7時じすぎ渡辺わたなべ三さん冠かんを投了とうりょうに追い込おいこみ、3連勝れんしょうで棋聖きせいのタイトルを防衛ぼうえいしました。

藤井ふじい二に冠かんは「18歳さい11か月かげつ」で自身じしん初はつとなるタイトル防衛ぼうえいを果はたし、これまでのタイトル防衛ぼうえいの最年少さいねんしょう記録きろく、「19歳さい0か月かげつ」をわずかに更新こうしんしました。

さらに、藤井ふじい二に冠かんは今回こんかいのタイトルを防衛ぼうえいしたことで「タイトル3期き獲得かくとく」の条件じょうけんを満みたして、将棋しょうぎの段位だんいで最さい上位じょういの九きゅう段だんに昇段しょうだんしました。

日本にっぽん将棋しょうぎ連盟れんめいによりますと、九段くだん昇段しょうだんのこれまでの最年少さいねんしょう記録きろくは今回こんかいの対戦たいせん相手あいてである渡辺わたなべ三さん冠かんが16年ねん前まえに記録きろくした「21歳さい7か月かげつ」で、藤井ふじい二に冠かんはこれを大幅おおはばに更新こうしんして10代だいで初はじめての「九きゅう段だん」の棋士きしになります。

藤井ふじい二に冠かん「九きゅう段だんは最さい高位こういなので光栄こうえい」

対局たいきょくのあと、藤井ふじい二に冠かんは棋聖きせい戦せんの3局きょくを振り返ふりかえり「自分じぶんとしては防衛ぼうえいを意識いしきせずに、ふだん通どおりにぶつかっていく気持きもちで指さすことができました。苦くるしい場面ばめんもあったので課題かだいにしたいと思おもいます」と話はなしていました。

そして、史上しじょう最年少さいねんしょうでの初はつ防衛ぼうえいと九きゅう段だん昇段しょうだんを決きめたことについては「『タイトルを防衛ぼうえいして一いち人前にんまえ』ということばも将棋しょうぎ界かいにはあるので、防衛ぼうえいできてよかったです。段位だんいのことは全まったく意識いしきしていなかったですが、九きゅう段だんは最さい高位こういなので光栄こうえいです」と話はなしていました。