気象庁によりますと、低気圧と前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでいるため、東日本と西日本の広い範囲で大気の状態が不安定になり、局地的に発達した雨雲がかかっています。
午後6時までの1時間には、静岡県御殿場市に国土交通省が設置した雨量計で30ミリの激しい雨を観測しました。
これまでの雨で、長野県と愛知県では、土砂災害の危険性が非常に高まり、「土砂災害警戒情報」が発表されている地域があります。
大気の不安定な状態はこのあとも続き、西日本では1日朝にかけて、東日本では、2日にかけて、局地的に、雷を伴って1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあります。
特に、静岡県など東海では激しい雨が降り続き、1日夕方までの24時間に多いところで平年の6月、1か月分の雨量に匹敵する雨が降って、記録的な大雨となるおそれがあります。
1日夕方までの24時間には、いずれも多いところで、
▼東海で400ミリ、
▼近畿と関東甲信で200ミリ、
▼九州南部と伊豆諸島で150ミリ、
▼四国で120ミリ、
▼北陸で80ミリと予想され、
その後、2日夕方までの24時間には、伊豆諸島で100ミリから150ミリ、東海で50ミリから100ミリと予想されています。
気象庁は、土砂災害や低い土地の浸水、川の氾濫に警戒するとともに、落雷や竜巻などの突風にも十分注意するよう呼びかけています。
夜の間に雨が強まって、災害の危険性が高まるおそれがあります。早めの避難を心がけるなど、30日夜は、安全な場所で過ごすようにしてください。
24時間で400ミリの雨とは?
静岡県で予想されている24時間で400ミリという雨量は、静岡県の各地の平年の6月、1か月分の雨量を上回る大雨です。
静岡県内の平年の6月、1か月分の雨量は、
▼川根本町で359.3ミリ、
▼御殿場市で321.7ミリ、
▼静岡市で292.8ミリ、
▼富士市で259.5ミリ、
▼松崎町で258.8ミリ、
▼浜松市で241.3ミリ、
▼三島市で227.8ミリなどとなっています。
これらと比較しても、わずか24時間で6月、1か月分以上の雨が降るおそれがあることになります。
気象庁によりますと、去年10月の台風19号の際には、静岡県内の各地で1日に400ミリ前後の雨量を観測し、
▽静岡市で401ミリ、
▽三島市で362ミリなどと、
いずれも観測史上最も多い雨量を記録しました。
この時は、土砂災害や住宅の浸水被害が発生し、今回予想されている雨はこれに匹敵する雨量です
雨が降り続き、30日夜から1日朝にかけての暗い時間帯に土砂災害や川の氾濫の危険性が高まる見込みです。暗い中での避難は危険があります。早めの避難を心がけ、今夜は安全な場所で過ごしてください。