そのうえで「プーチンの帝国ていこく主義しゅぎ的てきな野心やしんにもとづいたウクライナへの侵攻しんこうは明確めいかくな国連こくれん憲章けんしょう違反いはんだ」と述のべて批判ひはんしました。

その多おおくが動員どういんを逃のがれようとする男性だんせいやその家族かぞくなどで、観光かんこうビザで入国にゅうこくしたあとほかの国くにに向むかう人ひともいます。

こうした動うごきについてフィンランド政府せいふは29日にち、「フィンランドの国際こくさい的てきな立場たちばを危機ききにさらしている」として、ロシア人じんの観光かんこうビザでの入国にゅうこくを30日にち午前ごぜん0時じ、日本にっぽん時間じかんの午前ごぜん6時じから原則げんそくとして禁止きんししました。

関係かんけい者しゃによりますと、背景はいけいには国内こくないの安全あんぜんが脅おびやかされることへの懸念けねんなどがあったということです。

ハービスト外相がいしょうは「ロシア人じんによる観光かんこう目的もくてきの入国にゅうこくやフィンランドを経由けいゆしてほかの国くにに行いく動うごきを完全かんぜんに阻止そしするねらいがある」としていますが、フィンランドにいる家族かぞくとの面会めんかいをはじめ、仕事しごとや教育きょういくを理由りゆうにした入国にゅうこくは引き続ひきつづき認みとめるとしました。

これは、ウクライナの国防省こくぼうしょうがホームページを通をとおして呼よびかけているものです。

この中なかで、ロシア軍ぐんに動員どういんされた人ひとたちに対にたいして「あなたたちの上官じょうかんはどうせすぐに逃げ出にげだす。自分じぶんと家族かぞくのために生き残いきのこれ。他人たにんの利益りえきのために戦たたかうな」としたうえで、動員どういんされた場合ばあいはみずからウクライナ軍ぐんに投降とうこうするように呼よびかけています。

そして、電話でんわで相談そうだんに乗のるためのホットラインの番号ばんごうを掲載けいさいしていて、国防省こくぼうしょうの担当たんとう者しゃが対応たいおうするとしています。

これについて、ウクライナ政府せいふで安全あんぜん保障ほしょう政策せいさくを担当たんとうする、国家こっか安全あんぜん保障ほしょう・国防こくぼう会議かいぎのダニロフ書記しょきがNHKのインタビューで「動員どういんされたウクライナの国民こくみんはどう行動こうどうすべきか分わかっている。最もっともわかりやすい行動こうどうはウクライナ軍ぐんに投降とうこうすることだ」と話はなしています。

インタビューに応おうじたのは、ロシア軍ぐんが軍事ぐんじ侵攻しんこうで掌握しょうあくした南部なんぶのヘルソンからオデーサに避難ひなんしている29歳さいのセラピストの女性じょせいです。

女性じょせいは、ヘルソンに残のこる家族かぞくの話はなしとして、ロシア側がわが強行きょうこうした「住民じゅうみん投票とうひょう」とする活動かつどうの結果けっかについて「母親ははおやと電話でんわした際さい、盗聴とうちょうを警戒けいかいして多おおくは語かたらなかったが、笑わらうしかないと話はなしていた。結果けっかありきなのは誰だれもが分わかっている」と述のべました。

そのうえで、地元じもとの男性だんせいを強制きょうせい的てきにロシア軍ぐんに動員どういんする動うごきが出でていることについて「男性だんせいたちはヘルソンから脱出だっしゅつすることができなくされているようだ。ヘルソンに残のこる複数ふくすうの友人ゆうじんの男性だんせいたちは『動員どういんされそうになってもロシア軍ぐんには行いかない。監獄かんごくに行いくほうがましだ』と話はなしている」と明あかしました。

そのうえで「彼かれらは同おなじウクライナ人じんを相手あいてに戦闘せんとうするようなことは絶対ぜったいにしたくない」と述のべ、現地げんちではロシアへの反発はんぱつが一層いっそう強つよまっていると強調きょうちょうしました。

一方いっぽうで、ウクライナ軍ぐんはヘルソンに対にたいしても奪還だっかんに向むけた反転はんてん攻勢こうせいを続つづけていて、女性じょせいは「母親ははおやによると、爆発ばくはつ音おんは市しの中心ちゅうしん部ぶではなく、周辺しゅうへんから聞きこえている。市内しないで銃声じゅうせいが聞きこえたこともあったが、ロシア兵へいどうしのいざこざだったようだ」と話はなしていました。

動員どういんをめぐっては高齢こうれい者しゃや学生がくせいなど対象たいしょうでない人ひとまで招集しょうしゅうされていると伝つたえられているほか、各地かくちで抗議こうぎ活動かつどうが起おきたり招集しょうしゅうを逃のがれようと市民しみんが周辺しゅうへん各国かっこくに押し寄おしよせたりして反発はんぱつや混乱こんらんが広ひろがっていて、プーチン大統領だいとうりょうとしては世論せろんに配慮はいりょする姿勢しせいを示しめすことで社会しゃかい不安ふあんを抑おさえたいねらいがあるものとみられます。

プーチン大統領だいとうりょうは4つの州しゅうの親しんロシア派はの幹部かんぶと面会めんかいしロシアが併合へいごうする文書ぶんしょに調印ちょういんするとしていて、式典しきてんで併合へいごうについて演説えんぜつする予定よていだということです。

さらにロシアのメディアは、式典しきてんのあとモスクワの中心ちゅうしん部ぶなど各地かくちで併合へいごうに関連かんれんするイベントが行おこなわれる見通みとおしだと伝つたえています。

そのうえで「ロシアは安全あんぜん保障ほしょう理事りじ会かいの常任じょうにん理事りじ国こくの一ひとつとして国連こくれん憲章けんしょうを尊重そんちょうする特別とくべつな責任せきにんがある。併合へいごうのためのいかなる決定けっていも法的ほうてきな価値かちを持もたず、非難ひなんに値あたいする」と強調きょうちょうしました。

また「国連こくれんの目的もくてきと原則げんそくを侮辱ぶじょくしている。現代げんだいの世界せかいではありえない」と述のべ、容認ようにんされてはならないと指摘してきしました。

グテーレス事務じむ総長そうちょうの今回こんかいの発言はつげんについて国連こくれんの報道ほうどう官かんは、ウクライナ情勢じょうせいをめぐる事務じむ総長そうちょうの発言はつげんとしてはこれまでで最もっとも強つよい表現ひょうげんだと説明せつめいしています。

ヨーロッパ側がわではガス漏もれは破壊はかい工作こうさくによるものとの見方みかたが強つよまっていますが、29日にち、NATOが声明せいめいを発表はっぴょうし「現在げんざいある情報じょうほうはこれが破壊はかい工作こうさくだと示唆しさしている」としたうえで、「加盟かめい国こくの重要じゅうようインフラを意図いと的てきに攻撃こうげきすれば断固だんことした対応たいおうを取とる」と強調きょうちょうしました。

またEU＝ヨーロッパ連合れんごうで内務ないむを担当たんとうするヨハンソン委員いいんは28日にち、ドイツメディアに対にたいし「新あらたな攻撃こうげきがあすにも行おこなわれるかもしれないと認識にんしきしなければならない」と述のべ、重要じゅうようインフラが破壊はかい工作こうさくやテロなどの脅威きょういに耐たえられる状況じょうきょうかなどを点検てんけんする方針ほうしんを明あきらかにしました。

一方いっぽう、ロシア大統領だいとうりょう府ふのペスコフ報道ほうどう官かんは29日にち、「前例ぜんれいのない出来事できごとで国家こっかレベルの一種いっしゅのテロ攻撃こうげきのようだ」と述のべました。

そのうえで一部いちぶのアメリカメディアがロシア軍ぐんが関与かんよした可能かのう性せいを指摘してきしていることに対にたいし「この地域ちいきはNATO加盟かめい国こくの船舶せんぱくや航空こうくう機きが多おおくいるバルト海ばるとかいであり、ばかげている」と関与かんよを否定ひていしました。