JLPT N2 – Reading Exercise 11

#144

写真家の北井一夫さんから教えてもらったことでもあるのだが、僕は写真は50.50
の表現物だと思っている。カメラを間に置いた向こう側とぼくとの表現性が、フィフティ.フィフティ(注1)の割合で成り立っている。つまり100
パーセント僕の表現だと恐れ多くていえないのだ。向こう側が表現しているものをカメラでサッと横取りして(注2)いるにすぎないでも一方で、その表現だと認めてカメラを向ける僕がいるからこそ、向こう側の表現が生かされて像に結実する(注3)わけだ。

注1:フィフティ.フィフティ:50 対50、半分ずつ
注2:横取りして:奪う
注3:~~に結実する:~~として完成する

Vocabulary (12)
Try It Out!
1
筆者は写真をどのようにとらえているか
1. 写真家が写される側に刺激されて表現したもの
2. 写真家が主体的に対象を選んで表現したもの
3. 写真家が対象を偶然にとらえて表現したもの
4. 写真家が写される側と共に表現したもの