JR
貨物は、
貨物列車の
車輪に
軸を
取り付ける作業で、
データの
改ざんなどの
不正を
行っていた
問題で、
不正の
有無を
確認できていない
車両が
新たに300
両見つかったとして、
一時的にすべての
貨物列車の
運行を
取りやめて
点検を
行っています。
点検を
終えた
車両は
早ければ11
日以降、
随時、
運行を
再開させるとしています。
JR貨物は、車両の整備の際に貨物列車の車輪に軸を取り付ける作業で、少なくとも10年前からデータを改ざんするなどの不正が行われていたことを10日に公表しました。
この問題で、JR貨物の犬飼新 社長は、10日の段階で不正が確認された564の車両とは別に、不正の有無が確認できていない車両が新たに300両見つかったことを11日の会見で明らかにしました。
これを受けて会社は11日、すべての貨物列車の運行を一時的に取りやめたうえで点検を行っています。
そのうえで、問題がないと確認できた車両については、早ければ11日以降、随時、運行を再開させるとしています。
会社によりますと、これまでに不正が確認された車両は、全体の1割余りだということで、物流への影響を抑えるため、積載率に余裕がある便で、代わりに輸送するなどの対応をとるとしています。
犬飼社長は会見で「お客様をはじめ、関係する皆様にご心配、ご迷惑をおかけし、心よりおわび申し上げる」と陳謝しました。
JR貨物に対して、国土交通省は、不正のあった3つの事業所に対し、鉄道事業法に基づく特別保安監査を11日から行い、不正に関する事実関係や安全管理体制などを調べることにしています。
物流各社の影響
JR貨物が貨物列車の運行を取りやめたことで、輸送手段として活用している物流各社の間で影響が出ています。
【佐川急便】
現在、預かっている荷物に遅れが生じているとしていて、11日以降に発送する荷物も含め、代替の輸送手段を検討しているということです。
【ヤマト運輸】
10日と11日に発送された荷物のうち、関東から九州や北海道あての荷物、九州や北海道から関東あての荷物で1日以上の遅れが生じる見込みだとしていて、代替の輸送手段を検討しているということです。
【福山通運】
近畿や四国、九州から関東あての荷物。関東から九州あての荷物で、遅れが生じているとしています。
企業の間では、物流のひっ迫や環境問題への対応として、鉄道輸送を活用する動きが広がっています。