일본어 뉴스: 新潟でコシヒカリの出荷本格化コメの品薄は？価格はどうなる

新潟にいがた県けんでは主力しゅりょく品種ひんしゅのコシヒカリの県けん外がいに向むけた出荷しゅっかが本格ほんかく的てきに始はじまりました。

コメの品薄しなうすが続つづく中なか、今後こんごの状況じょうきょうや価格かかくの見通みとおしを取材しゅざいしました。

新潟にいがたで出荷しゅっかが本格ほんかく化か去年きょねんより5000トン多おおい見込みこみ

新潟にいがた県内けんないでは、作付さくづけ面積めんせきの6割わりを占しめるコシヒカリの収穫しゅうかくが本格ほんかく化かしていて、JA全農ぜんのう新潟にいがた県けん本部ほんぶは12日にちからコシヒカリの県けん外がいに向むけた出荷しゅっかを始はじめました。新潟にいがた市し西にし蒲かばの区くの農協のうきょうの倉庫そうこでは12日にちだけでおよそ230トンのコシヒカリが関東かんとうや関西かんさいなどに出荷しゅっかされたということで、14日にちにもスーパーで販売はんばいされるということです。

JA全農ぜんのう新潟にいがた県けん本部ほんぶによりますと、ことしは梅雨つゆの時期じきに雨あめが十分じゅうぶんに降おり、夏場なつばの気温きおんも去年きょねんほど高たかくなかったことから、コシヒカリの収穫しゅうかく量りょうや品質ひんしつは平年へいねん並なみを見込みこんでいて、去年きょねんの実績じっせきよりおよそ5000トン多おおいおよそ13万まんトンの出荷しゅっかを予定よていしているということです。

JA新潟にいがたかがやき経営けいえい管理かんり委員いいん会かいの遠藤えんどう一雄かずお副ふく会長かいちょうは「生産せいさん量りょうが多おおい新潟にいがた県けんのコシヒカリが出回でまわることで店頭てんとうでの品薄しなうすが解消かいしょうされるのではないかと考かんがえています。一刻いっこくも早はやく、コメを消費しょうひ者しゃに届とどけたいです」と話はなしていました。

品質ひんしつも去年きょねんを大おおきく上回うわまわるか

新潟にいがた県内けんないではコシヒカリの品質ひんしつを調しらべる検査けんさも今週こんしゅうから本格ほんかく的てきに始はじまっています。このうち長岡ながおか市し芹川せりかわ町まちにある「JAえちご中越なかごえ」の農業のうぎょう倉庫そうこでは、この日ひ検査けんさされたおよそ14トンのコシヒカリがすべて「1等とう米まい」と評価ひょうかされ、次々つぎつぎと袋ふくろに等級とうきゅう印しるしが押おされていました。

長岡ながおか市しや三条さんじょう市しなどを管轄かんかつするこのJAでは、今月こんげつ10日にちまでに検査けんさが終おわったコシヒカリおよそ350トンのうち、およそ96％が「1等とう米まい」だったということで、猛暑もうしょの影響えいきょうが深刻しんこくだった去年きょねんを大おおきく上回うわまわっています。

品薄しなうすの状況じょうきょうはいつ改善かいぜんされるか

民間みんかんの調査ちょうさ会社かいしゃ「インテージ」は全国ぜんこくのスーパーマーケットでのコメの売り上うりあげや商品しょうひん数すうを調査ちょうさしています。

店頭てんとうに並ならんでいるコメの商品しょうひん数すうを去年きょねんの同おなじ時期じきと比くらべると、8月つき26日にちの週しゅうは全国ぜんこく平均へいきんで63％となっていて、8月つき12日にちの週しゅう以降いこう、去年きょねんを大おおきく下回したまわる状況じょうきょうが続つづいています。

この状況じょうきょうは地域ちいきごとに差さが見みられ、近畿きんきでは55.3％、北海道ほっかいどうで55.5％、首都しゅと圏けんで58.8％と商品しょうひん数すうが去年きょねんの半分はんぶん近ちかくまで減へった地域ちいきがありました。その一方いっぽうで四国しこくで88.2％、中国ちゅうごくで86.2％、東北とうほくで84.9％と影響えいきょうが比較的ひかくてき少すくない地域ちいきも見みられます。

生産せいさん者しゃのもとには個人こじんや卸売おろしうり業者ぎょうしゃからコメの注文ちゅうもんや問い合といあわせが多おおく寄よせられています。

新潟にいがた県けん南魚沼みなみうおぬま市しで農業のうぎょう法人ほうじんを営いとなむ青木あおき拓也たくやさん（34）は、ことし7月つきから新米しんまいの予約よやくを受け付うけつけていますが、先月せんげつ中旬ちゅうじゅんごろから個人こじんや卸売おろしうり業者ぎょうしゃからの注文ちゅうもんや問い合といあわせが急増きゅうぞうしているということです。

個人こじんからの注文ちゅうもんの件数けんすうは、去年きょねんの同おなじ時期じきの4倍ばい以上いじょうにあたる1800件けん余あまりにのぼります。

青木あおきさんは「例年れいねんより非常ひじょうに多おおい注文ちゅうもん件数けんすうで、コメの量りょうは確保かくほされていますが、どうやってすべてに対応たいおうしていくか悩なやむほどです。発送はっそう作業さぎょうを順次じゅんじ、進すすめていますが、手元てもとに届とどくまで数すう週間しゅうかんほど待またせてしまう人ひとも出でる可能かのう性せいがあると考かんがえています」と話はなしていました。

農林水産省のうりんすいさんしょう「品薄しなうすの状況じょうきょうは日にちごとに改善かいぜん」

農林水産省のうりんすいさんしょうによりますと、生産せいさん量りょうの多おおい銘柄めいがらの新米しんまいは先週せんしゅうから今週こんしゅうにかけて出荷しゅっか前まえの検査けんさが始はじまっていて、検査けんさ後ご、最短さいたん1週間しゅうかん程度ていどでスーパーなどの店頭てんとうに並ならぶ見込みこみだということです。

また、各地かくちの卸売おろしうり業者ぎょうしゃに聞きき取とりを行おこなったところ、スーパーなどでの品薄しなうすの状況じょうきょうを受うけ、新米しんまいは調達ちょうたつできしだい早はやめに出荷しゅっかする対応たいおうをとっていて、先月せんげつ下旬げじゅん以降いこう、スーパーなどに対にたいしては、去年きょねんの同おなじ時期じきの2倍ばい以上いじょうの新米しんまいを納おさめているということです。

農林水産省のうりんすいさんしょうは、「地域ちいきによってばらつきはあるものの、卸売おろしうり業者ぎょうしゃへの聞き取ききとり調査ちょうさの中なかでは、『品薄しなうすの状況じょうきょうは日にちごとに改善かいぜんに向むかいつつある』といった声こえが多おおく聞きかれている」と話はなしています。

村井むらい官房かんぼう副ふく長官ちょうかんは、13日にちの記者きしゃ会見かいけんで「新米しんまいの出荷しゅっかは今月こんげつ中ちゅうには全国ぜんこくで年間ねんかん出荷しゅっか量りょうの4割わり程度ていどまで流通りゅうつうが本格ほんかく化かする。消費しょうひ者しゃの立場たちばに立たって流通りゅうつう不足ふそくの懸念けねんに対処たいしょし、引き続ひきつづき市場しじょうを注視ちゅうししてコメの流通りゅうつうの確保かくほに取り組とりくむ」と述のべました。

専門せんもん家か「今月こんげつ末まつごろまでに品薄しなうすは解消かいしょうされるのでは」

コメ政策せいさくや消費しょうひの状況じょうきょうなどに詳くわしい日本にっぽん総合そうごう研究所けんきゅうじょの三輪みわ泰史やすしチーフスペシャリストは、スーパーなどでのコメの品薄しなうすについて「いまは、入はいったものから次々つぎつぎと売うれていく状況じょうきょうだが、少すこし前まえまでは、そもそもコメが入はいってこなかった。入荷にゅうかするようにはなってきたので、徐々じょじょに品薄しなうす感かんは和やわらぎ、今月こんげつ末まつごろまでには、多おおくの店舗てんぽで品薄しなうすは解消かいしょうされるのではないか」と話はなしています。

値上ねあがりは今後こんごどうなる

東京とうきょう・足立あだち区くのスーパーでは先月せんげつ下旬げじゅんから茨城いばらき県けんや千葉ちば県けん、新潟にいがた県けんでとれた新米しんまいが徐々じょじょに入荷にゅうかし始はじめています。通常つうじょうの売り場うりばに加くわえて店先みせさきに特設とくせつスペースを設もうけ、11日にちは、およそ300袋ふくろのコシヒカリやあきたこまちなどを販売はんばいしていました。

ただどの銘柄めいがらも価格かかくは上昇じょうしょうしていて、5キロあたり平均へいきんでおよそ3000円えんと去年きょねんの新米しんまいより1000円えんあまり、1.5倍ばいほど高たかくなっています。それでも店みせにはコメを販売はんばいしているかという電話でんわでの問い合といあわせが多おおく寄よせられていて、遠方えんぽうから買かいに来くる客きゃくもいるということです。

1人にん暮くらしの30代だいの女性じょせいは「自宅じたくにコメがなくなり焦あせって買かいに来きました。どれも3000円えんを超こえていて思おもったよりも高たかく家計かけいとしては苦くるしいです」と話はなしていました。

妻つまと2人にんで年金ねんきん生活せいかつをする70代だいの男性だんせいは「モノの値段ねだんが何なにでも上あがっているので主食しゅしょくのコメも高たかくなって悲鳴ひめいを上あげています」と話はなしていました。

スーパーさんようの阿部あべ芳邦よしくに取締役とりしまりやくは「できる手てを尽つくしてまず数かずだけは届とどけられるよう努力どりょくしている。価格かかくの見通みとおしは不透明ふとうめいだが、ある程度あるていど数かずがそろえば取とりやめていた特売とくばいも再開さいかいしたい」と話はなしていました。

専門せんもん家か「1割わりぐらいの値上ねあがりにおさまるのでは」

価格かかくは今後こんごどうなるのか？

三輪みわ泰史やすしチーフスペシャリストは「小売こうり店てんが少すくないコメをかき集かきあつめているような状況じょうきょうで、どうしても仕入しいれるコストが高たかくなり、それが販売はんばい価格かかくにも連動れんどうして、いまは、去年きょねんより3割わり、ものによっては5割わりぐらい高たかくなっている。落ち着おちついてくるタイミングになると、極端きょくたんな高値たかねにはならず、1割わりぐらいの値上ねあがりにおさまるのではないか」と話はなしています。