Actualités japonaises: 東京オリンピック開幕まで100日コロナ禍で準備難航

東京とうきょうオリンピックの開幕かいまくまで14日にちであと100日にちです。

新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうで、競技きょうぎのテスト大会たいかいの延期えんきや公道こうどうでの聖火せいかリレーの中止ちゅうしなど、本番ほんばんに向むけた機運きうんの醸成じょうせいや準備じゅんびが思おもうように進すすめられない事態じたいが相次あいついでいて、コロナ禍かで迎むかえる大会たいかいの難むずかしさが改あらためて浮かび上うかびあがっています。

テスト大会たいかいが延期えんき

ことし7月つき23日にちの東京とうきょうオリンピック開幕かいまくまであと100日にちです。

大会たいかい組織そしき委員いいん会かいは4月つきから各かく競技きょうぎのテスト大会たいかいを行おこない、コロナ対策たいさくを含ふくむ運営うんえい面めんの課題かだいを確認かくにんすることにしていますが、水泳すいえいのうち水球すいきゅうと飛び込とびこみ、それにアーティスティックスイミングの3つのテスト大会たいかいが、海外かいがいから入国にゅうこくする関係かんけい者しゃの隔離かくり措置そちなどをめぐって国くにと競技きょうぎ団体だんたいなどの間まで調整ちょうせいがつかず延期えんきされました。

コロナ禍かにおける大会たいかい開催かいさいの難むずかしさ

聖火せいかリレーに関にかんしては、13日にちから始はじまった大阪おおさか府ふで公道こうどうでのリレーが中止ちゅうしになり、ほかの自治体じちたいでも実施じっし方法ほうほうを変更へんこうする検討けんとうが進すすめられているほか、医療いりょう体制たいせいの整備せいびも遅おくれるなど、大会たいかい本番ほんばんに向むけた機運きうんの醸成じょうせいや準備じゅんびが思おもうように進すすめられない事態じたいが相次あいついでいて、コロナ禍かにおける大会たいかい開催かいさいの難むずかしさが改あらためて浮かび上うかびあがっています。

一方いっぽうで、4月つき中ちゅうには国内こくないに限定げんていされた観客かんきゃくの数かずの上限じょうげんについて方向ほうこう性せいが示しめされる見通みとおしで、選手せんしゅや関係かんけい者しゃのコロナ対策たいさくのルールをまとめた「プレーブック」も更新こうしんされるなど、本番ほんばんに向むけた重要じゅうような方針ほうしんを決きめる時期じきが次々つぎつぎと迫せまっています。

大会たいかい開催かいさいへの否定ひてい的てきな見方みかたがある中なかで、100日にちに迫せまった開幕かいまくに向むけて、国民こくみんの納得なっとくする形かたちで、安全あんぜんに大会たいかいを開催かいさいするための道筋みちすじを示しめすことができるのか、組織そしき委員いいん会かいなどは重大じゅうだいな局面きょくめんを迎むかえています。

この1か月かげつで56人にんが代表だいひょう内定ないてい

この1か月かげつで競泳きょうえいやアーチェリーなどで合あわせて56人にんが新あらたに代表だいひょうに内定ないていするなど各かく競技きょうぎで代表だいひょう選考せんこうが急ピッチきゅうぴっちで進すすんでいます。

日本にっぽん選手せんしゅの代表だいひょう選考せんこうは3月つきから再ふたたび本格ほんかく化かして、アーチェリーやソフトボールで内定ないてい選手せんしゅが決きまり、4月つきに入はいって行おこなわれた競泳きょうえいの日本にっぽん選手権せんしゅけんでは白血病はっけつびょうから競技きょうぎに復帰ふっきした池いけ江こう璃花子はなこ選手せんしゅが4冠かんを達成たっせいしリレーの代表だいひょう選手せんしゅに内定ないていするなど、競泳きょうえいだけで32人にんが新あらたに代表だいひょうに内定ないていしました。

また、メダルが期待きたいされる陸上りくじょう男子だんし競歩きょうほ50キロでは、11日にちの日本にっぽん選手権せんしゅけんで優勝ゆうしょうした丸尾まるお知とも司つかさ選手せんしゅがこの種目しゅもくの最後さいごの代表だいひょう切符きっぷをつかみました。

国内こくないではこれまでに15競技きょうぎで合あわせて173人にんがオリンピックの代表だいひょうに内定ないていしています。

日本にっぽん代表だいひょうは33競技きょうぎで合あわせて600人にん前後ぜんごになるとみられ、今後こんご、体操たいそうは4月つきの全ぜん日本にっぽん選手権せんしゅけんや5月つきのNHK杯はい、また陸上りくじょうは6月つきの日本にっぽん選手権せんしゅけんなどが代表だいひょう選考せんこう会かいとして行おこなわれ、大会たいかい直前ちょくぜんまで急ピッチきゅうぴっちで代表だいひょう選考せんこうが進すすみます。

一方いっぽう、新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうで、パリで行おこなわれる予定よていだったボクシングの最終さいしゅう予選よせんが中止ちゅうしとなったほか、水泳すいえいでは国内こくないで行おこなわれる予定よていだった飛び込とびこみが2週間しゅうかんほど遅おくれて開催かいさいされたり、マラソンスイミングが開催かいさい地ちを変更へんこうしたりするなど、競技きょうぎによっては流動的りゅうどうてきな対応たいおうも続つづいています。

医療いりょう体制たいせいの整備せいび進すすまず

大会たいかい開催かいさいの最大さいだいの課題かだいとなっている新型しんがたコロナウイルス対策たいさくをめぐっては、競技きょうぎ会場かいじょうで活動かつどうする医師いしや看護かんご師しの確保かくほといった医療いりょう体制たいせいの整備せいびが依然いぜんとして進すすんでいません。

大会たいかい組織そしき委員いいん会かいによりますと、東京とうきょう大会たいかいではオリンピック・パラリンピックの期間きかん中ちゅうを通をつうじて1万まん人にん程度ていどの医療いりょう従事じゅうじ者しゃに競技きょうぎ会場かいじょうで活動かつどうしてもらうため協力きょうりょくを依頼いらいしているということです。

1日にちあたりでは、最大さいだいで医師いし300人にん程度ていどと看護かんご師し400人にん程度ていどが必要ひつようとなり、このうちそれぞれ100人にん程度ていどに新型しんがたコロナ対策たいさくに当あたってもらう計画けいかくです。

しかし、医療いりょう機関きかん側がわとの調整ちょうせいは難航なんこうしていて5日間にちかん程度ていどと見込みこんでいる活動かつどう日数にっすうを短みじかくしてほしいといった要望ようぼうも組織そしき委員いいん会かいに寄よせられているということです。

また、今後こんご決きまる観客かんきゃく数すうの上限じょうげんによっては必要ひつようとなる医療いりょう従事じゅうじ者しゃの数かずが変かわる可能かのう性せいもあり、組織そしき委員いいん会かいは、活動かつどう日数にっすうの調整ちょうせいや医療いりょう機関きかんに対にたいする協力きょうりょく金きんの支払しはらいを検討けんとうするなどして医療いりょう体制たいせいの整備せいびを急いそいでいます。

一方いっぽう、大会たいかいに出場しゅつじょうする選手せんしゅについての具体ぐたい的てきな対策たいさくとしては、選手せんしゅ村むらで感染かんせん者しゃが出でた場合ばあいに備そなえてホテルを1棟むね借り上かりあげて、軽症けいしょう者しゃや無む症状しょうじょうの感染かんせん者しゃが療養りょうようする施設しせつとして使つかえるよう関係かんけい機関きかんの間まで調整ちょうせいを進すすめているということです。

また、大会たいかい本番ほんばんで最低さいてい4日にちに1回かいとされていた選手せんしゅたちの検査けんさについてもさらに頻度ひんどを増ふやす方向ほうこうで検討けんとうしています。

聖火せいかリレーコロナ対策たいさくの難むずかしさに直面ちょくめん

開幕かいまくまで100日にちに迫せまった東京とうきょうオリンピック本番ほんばんを前まえにコロナ対策たいさくの難むずかしさに直面ちょくめんしているのが聖火せいかリレーです。

3月つき25日にちに福島ふくしま県けんをスタートした聖火せいかリレーでは、課題かだいとなっている密集みっしゅう対策たいさくのため組織そしき委員いいん会かいなどは、インターネットによるライブ中継ちゅうけいでの応援おうえんを呼よびかけているほか、著名ちょめい人じんが走はしる区間くかんの規制きせいや、沿道えんどうのスタッフが密集みっしゅうを避さけるよう注意ちゅうい喚起かんきを行おこなっています。

これまで過度かどな密集みっしゅうによる、「ルートのスキップ」は1度ども行おこなわれていませんが、人口じんこうの多おおい地域ちいきや駅前えきまえなどの場所ばしょによっては多おおくの人ひとが集あつまりたびたび密集みっしゅう状態じょうたいが起おきているのが現実げんじつです。

さらに、12日にちと13日にちの2日間にちかんリレーが行おこなわれている大阪おおさか府ふでは、公道こうどうでのリレーが初はじめて中止ちゅうしされ万博ばんぱく記念きねん公園こうえんにランナーを招まねいて一般いっぱんの観客かんきゃくを入いれずに実施じっしされています。

今後こんごも新型しんがたコロナの感染かんせん拡大かくだいが続つづく地域ちいきでは予定よていされている公道こうどうでのリレーの中止ちゅうしや、実施じっし方法ほうほうが変更へんこうされる可能かのう性せいがあります。

さらに、大おおきな音おとを鳴ならす聖火せいかリレーの演出えんしゅつ方法ほうほうへの疑問ぎもんの声こえもあり、国民こくみんの関心かんしんを集あつめて機運きうんを盛り上もりあげたいという大会たいかい関係かんけい者しゃの思惑おもわくと、沿道えんどうの密集みっしゅう対策たいさくというジレンマの中なかで、組織そしき委員いいん会かいなどは難むずかしい対応たいおうを迫せまられています。