翻訳: GUNJI Hiroki 校正: Masaki Yanagishita
翻訳: GUNJI Hiroki 校正: Masaki Yanagishita
本日は貴重な価値のある
四人目の日本語のスピーカーになります
よろしくお願いします
私が何者かと言いますと
環境未来都市構想 GREEN FLOAT の プロジェクトリーダーの竹内です
清水建設という企業に所属して
都市と建築の計画と技術に携わっています
今日は未来都市構想を話す前に
地震に関連して
今 建築で何が出来るか それを最初に話します
まず地震です
今回は震源地からすごく離れた首都圏でも
天井が落ちたり家具が倒れたり 大きな被害がありました
建物をいくら丈夫に造っても
命の保証が無いということが 残念なことでした
鎌倉大仏です
実はこの大仏さんから 地震対策の歴史が始まっています
約90年前の関東大震災で
この大仏さんも被害を受けています
その後数十年経って
大改修をする時に
「免震構造」 という新しい技術を初めて取り入れました
名前は難しいんですが 技術は簡単です
大仏さんと下の台座の間に
ステンレスの板を一枚ひいたと これだけです
地震がくると大仏さんが
ずるっと動きますので ご本体は安全だと こういうことです
最近の免震技術は
もう少し進歩しまして
柳のように地面の動きを受け流すと こういう技術です
実際に建物でどこが柳かと言いますと
建物の下にこういうゴムが入っています
免震ゴムと言います これが柳のようにしなります
非常に大きな地震では 最大50センチぐらいしなります
今回の地震ではたぶん東京で
5センチから10センチぐらいしなってます
これのおかげで上の建物はゆっくりと揺れると
こういう感じです
この写真を見ると分かりますが
左の建物は普通の建物です
地面が揺れると建物も揺れます
天井や家具が落ちます
右の建物が免震建物です
下のゴムがしなるために
上の建物は大きな船に乗ったように ゆっくりと揺れます
天井は落ちず家具は倒れないということです
建築費の約3%くらいの投資で
本当の安全が確保できるという技術です
現在日本では 2500棟ぐらいの免震建物があります
ではもともと建っているいる建物は どうしてくれるのかということになりますね
この写真は皆さん良くご存知の 歴史的建造物の一部です
ところが建った後しばらくして
建物をジャッキアップしています
建物の下にゴムが入っています
ですから地震に安全です
最近は
横揺れだけでなく縦揺れにも効くという
新しい免震装置ができています
免震装置もいよいよ3D化の時代と
こういうことです
次に環境です
地震の後にこれだけエネルギーが
ひっ迫するということを 皆さん想像していたでしょうか
今Yahooのトップページでは
天気予報ではなくて 「電気」予報がでているということは
皆さんよくご存知の通りです
皆さんは昼間 電気を節約するために
晴れている時には照明を消して 暗い中で執務を行っていると思います
こういうブラインドをご存知でしょうか
年間の太陽の高度をあらかじめプログラムしておいて
その日その時に一番光が反射して
室内に入るように 自動的に羽根をコントロールするという
ブラインドです
このブラインドをつけると皆さま方の 電気を消しているオフィスも
もう少し明るくなると思います
空調もちょっと工夫をします
今の空調は冷たい空気をダクトで運び 天井から吹いています
部屋の空気全体を一生懸命冷やしています
ところが トンネルに入った時に
ひやっと感じますね
どこからも冷たい風は吹いていません
壁や天井の材料が冷たいので
人間の熱を奪って ひんやりと感じるということです
この原理を活かしたものが輻射空調です
天井の面を 金属の天井ですが
冷たくすることによって ひんやりと感じる
快適な環境を作ります
冷たい風が体に当たって 不快な方もいらっしゃいますよね
これはそういうことはありません
快適で大変省エネの空調です
オフィスはですね
人がいる席 いない席 いろいろあります
暑いのが好きな人 寒いのが好きな人 人それぞれです
最近はそういうことをセンサーで感知して
最適な空調 無駄の無い照明で
もっとも省エネのオフィスにしています
これが最新のオフィスの状況です
私どもは
来年の春に 新本社ビルを竣工させます
今まで説明した先端の技術はこのビルに
入ってます
エネルギーやCO2が約50%削減と
横文字で言うと
カーボンハーフビルという風に言っています
その後は何を目指すかと言いますと
カーボンハーフの後は自然エネルギーを大量に使って
ゼロ エネルギー ビルディング
ビルディングがちょっと右側消えてますけれども
ゼロ エネルギー ビルディング ZEBです
さらにこの後は この後紹介する
GREEN FLOATですが
周りのCO2も吸ってしまうという
カーボンマイナスを目指しているということです
それではですね
ここですね
今までが
今 建築でできる 今すぐできる技術です
では 私の話を聞いて
都市がこれから環境と安全で
すごくバラ色になっていると思いますか?
確信できますでしょうか?
答えは 私はノーだと思います
残念ながら 今のままではダメなんです
それはですね 個々の建物が バラバラに一生懸命頑張っても
大きなパラダイムシフトはできないんですね
これからは都市という単位で
コンセプトを明快に持ち
都市という単位で環境や安全に
大きくパラダイムシフトしていかないと 新しい時代に対応できません
私どもは 環境未来都市 GREEN FLOAT というものを
3年前から提案しています
地球の表面の3割でしかない陸地に
密集して住むことによって いろいろな環境破壊が
起きてます
地球の表面の
7割の海に注目したプロジェクトです
また日本は環境技術大国です
また海に囲まれた海洋大国でもあります
環境のGREEN と 海洋のFLOATと
この2つの先端技術を組み入れた
新しい環境都市構想です
2025年着工を目指して技術イノベーション中です
ビデオをご覧ください
GREEN FLOATは赤道直下の洋上に
人工島を建設し
カーボンマイナス 自給自足 廃棄物ゼロ を目指す
新環境都市のモデル構想です
温度が一定です 暑いですけど温度が一定ですね
それから台風もこないということで
安定した気候です
そこにこの1000メーターのタワーを造ると
1000メーターですと上が涼しくなりますので
ちょうど一年中26度の空中都市が実現できると
こういうことなんですね
GRENN FLOATは歩いていける半径1キロの規模の
ワンセルを一つの町として定義し
セルを集めた一モジュールを都市
モジュールを集めた一ユニットを国家という形で
人口の増加に伴って 睡蓮のように成長していくことが可能になっています
700メートルから1000メートルのこの部分が
空中都市です
この内の外周部に住宅とか病院があります
で 中心部分にオフィスだとか
商業施設だとか そういうものがあります
ここで住んでいる方に対して
自給自足のための これが植物工場でここで野菜を作ります
それから下のこういう所で穀物を作って
さらにこういう浅瀬で お魚だとか藻だとか
そういうようなものを育成すると
ここででるCO2や排水が
ここの植物工場に来ると栄養になるわけですね
CO2も排水も生ゴミも
さらに浄化してここの畑で栄養になって
でここの浅瀬のとこの海洋牧場で さらに栄養になると
でここからは魚で帰って来ると これは穀物で帰って来ると これは野菜で帰って来ると
という風な自然な循環をする都市を
考えています
GREEN FLOATは海中への光の確保という
海洋環境への配慮から固定式とせず
ゆるやかな潮流に浮遊する方式を採用し
洋上をゆっくりと回遊します
建設は
海水の浮力を利用する 海上スマート工法で行います
これにより安全で効率的な施工が可能となります
新しい都市や建築を造るという技術ですね
浮かべるとか空中都市を造るとか そういうところが一つです
で もう一つは新しい地球環境を造ると
これは宇宙太陽光発電ですとか
廃棄物の循環ですとか そういう分野があります
それからもっとソフトに
新しい経済システムですとか
CO2排出圏取引で
これのお金をださなきゃいけないので そういう経済システム
それからどこかの国のものとなっちゃうと 不公平になりますので
国際協調のシステム
こういう建築と環境と社会システムと
この3つが大きなテーマです
都市の単位でパラダイムシフトをする
GREEN FLOATの紹介でした
ありがとうございます
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