“南シナ海みなみしなかいで中国ちゅうごく海うみ警局きょくの船ふねが放水ほうすい” フィリピン軍ぐんが非難ひなん

フィリピン軍ぐんは5日にち、南シナ海みなみしなかいの南沙なんさ諸島しょとう、英語えいご名めいスプラトリー諸島しょとうの海域かいいきで軍ぐんが雇やとった2隻せきの民間みんかんの輸送ゆそう船せんのうち1隻せきが、中国ちゅうごく海うみ警局きょくの船ふねから放水ほうすいを受うけたと発表はっぴょうしました。

輸送ゆそう船せんは岩礁がんしょうにあるフィリピン軍ぐんの兵士へいしが常駐じょうちゅうする軍事ぐんじ拠点きょてんに交代こうたいの兵員へいいんと補給ほきゅう物資ぶっしを運はこぶためフィリピン沿岸えんがん警備けいび隊たいの巡視じゅんし船せん2隻せきの警護けいごを受うけながら向むかっていたということです。

しかし、放水ほうすいを受うけて輸送ゆそう船せんのうち1隻せきは物資ぶっしを届とどけられず、引き返ひきかえしたということです。

フィリピン軍ぐんは声明せいめいで中国ちゅうごく側がわが船ふねの乗組のりくみ員いんの安全あんぜんを無視むしして国際こくさい法ほうに違反いはんしたと指摘してきした上うえで「過剰かじょうかつ違法いほうな行動こうどうを強つよく非難ひなんし、重大じゅうだいな懸念けねんを表明ひょうめいする」と述のべています。

南シナ海みなみしなかいのフィリピン軍ぐんの拠点きょてんへの補給ほきゅう活動かつどうをめぐっては、2年ねん前まえにも輸送ゆそう船せんが中国ちゅうごく側がわから放水ほうすいを受うけたほか、ことし6月つきには警護けいごにあたっていたフィリピンの巡視じゅんし船せんが中国ちゅうごく海うみ警局きょくの船ふねに接近せっきんされたり進路しんろを妨さまたげられたりしていて中国ちゅうごく側がわから妨害ぼうがいを受うける事例じれいが相次あいついでいます。

中国ちゅうごく海うみ警局きょく「中国ちゅうごくの主権しゅけんに議論ぎろんの余地よちはない」

今回こんかいのケースについて、中国ちゅうごく海うみ警局きょくは6日にち、報道ほうどう官かんのコメントを発表はっぴょうしました。

この中なかで、海うみ警局きょくは5日にち、南シナ海みなみしなかいの南沙なんさ諸島しょとう、英語えいご名めいスプラトリー諸島しょとう周辺しゅうへんで、フィリピンの沿岸えんがん警備けいび隊たいの船ふねなど4隻せきが中国ちゅうごく政府せいふの許可きょか無なく、中国ちゅうごくの海域かいいきに不法ふほうに入はいったとしています。

また「法律ほうりつに従にしたがい必要ひつような管理かんりを実施じっしし、フィリピンの船ふねを阻止そしした」とした上うえで、フィリピン側がわに対にたいし、この海域かいいきでの中国ちゅうごくの権利けんりを侵害しんがいする活動かつどうを即時そくじ停止ていしするよう求もとめたとしています。

そして、この海域かいいきについて「中国ちゅうごくの主権しゅけんに議論ぎろんの余地よちはない。海うみ警局きょくは、法律ほうりつに従にしたがって中国ちゅうごくが管轄かんかつする海域かいいきにおいて、権利けんりを守まもるための活動かつどうをこれからも続つづける」と主張しゅちょうしています。