インフルエンザ予防よぼう接種せっしゅ1日にちから開始かいし 高齢こうれい者しゃに優先ゆうせん接種せっしゅの方針ほうしん

呼よびかけの背景はいけいにあるのがワクチンの供給きょうきゅう量りょうです。厚生こうせい労働ろうどう省しょうによりますと今いまシーズンは成人せいじん量りょうに換算かんさんしておよそ6300万まん人にん分ぶんが供給きょうきゅうされ、昨さくシーズンの使用しよう量りょうを12％上回うわまわる見通みとおしです。

一方いっぽう、10月つきはじめに供給きょうきゅうされるワクチンは、半数はんすう程度ていどにとどまる見込みこみで、今こんシーズンは接種せっしゅの希望きぼう者しゃが増ふえる可能かのう性せいがあることから、重症じゅうしょう化かしやすい高齢こうれい者しゃなどに確実かくじつに接種せっしゅしてもらおうというねらいがあります。

田村たむら厚生こうせい労働ろうどう大臣だいじんは29日にちの会見かいけんで「ワクチンの性質せいしつ上じょう、ニーズがあるからといって生産せいさん量りょうを急きゅうに2倍ばいには増ふやせず、国民こくみん全員ぜんいんに供給きょうきゅうできない事情じじょうは理解りかいしてほしい。高齢こうれい者しゃや子こどもなど必要ひつようとしている人ひとの分ぶんはなんとか確保かくほしようと準備じゅんびを進すすめている」と述のべました。

日本にっぽん小児しょうに科か医い会かい「子こどもの接種せっしゅ回数かいすうを1回かいに減へらすことを検討けんとうも」

インフルエンザのワクチンは、新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうで今こんシーズン、接種せっしゅを希望きぼうする人ひとが増ふえると見込みこまれています。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうは、ワクチンについて子こどもや高齢こうれい者しゃが必要ひつようとする量りょうは確保かくほするとしていますが、日本にっぽん小児しょうに科か医い会かいでは、幅広はばひろい年代ねんだいの人ひとたちに接種せっしゅしようとすると不足ふそくが生しょうじるおそれがあるとしています。

このため日本にっぽん小児しょうに科か医い会かいでは、今こんシーズンは13歳さい未満みまんの子こどもへの接種せっしゅ回数かいすうを、原則げんそくとされる2回かいから1回かいに減へらすことも検討けんとうするよう全国ぜんこくの小児しょうに科か医いに呼よびかけています。ワクチン不足ふそくが生しょうじた場合ばあいに備そなえて、減へらした分ぶんを成人せいじんなど、ほかの年代ねんだいへの接種せっしゅに回まわすことができ、限かぎられたワクチンを社会しゃかい全体ぜんたいで効率こうりつ的てきに活用かつようできるとしています。

小児しょうに科か医い会かいによりますと、子こどもの接種せっしゅ回数かいすうについて、WHO＝世界せかい保健ほけん機関きかんなどでは、生後せいご6か月かげつから8歳さいまでで、前まえの年としに接種せっしゅを受うけている子こどもや、9歳さい以上いじょうの子こどもについては、いずれも1回かいでよいとされているということです。

日本にっぽん小児しょうに科か医い会かいの峯みね眞人まさと理事りじは「新型しんがたコロナとの同時どうじ流行りゅうこうで、インフルエンザワクチンの接種せっしゅ希望きぼう者しゃは間違まちがいなく増ふえ、成人せいじんも含ふくめると、用意よういしていたワクチンでは足たりなくなる可能かのう性せいは高たかい。ワクチン不足ふそくで混乱こんらんが起おきないような環境かんきょうを作つくっていく必要ひつようがある」と話はなしています。

インフルエンザのワクチンは10月つき1日にちから接種せっしゅが始はじまり、厚生こうせい労働ろうどう省しょうは重症じゅうしょう化かするリスクの高たかい高齢こうれい者しゃの優先ゆうせん接種せっしゅを呼よびかけていますが、日本にっぽん小児しょうに科か医い会かいでは乳幼児にゅうようじもリスクが高たかいとして、子こどもの接種せっしゅ時期じきを一律いちりつに遅おくらせることは控ひかえるべきだとしています。

予約よやく開始かいしから3時間じかんで600件けん超ちょう

新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうで、小児しょうに科かの診療しんりょう所しょでは例年れいねんに比くらべ、インフルエンザワクチンの接種せっしゅを希望きぼうする人ひとが増ふえています。

このうち、さいたま市しにある「峯みね小児しょうに科か」では、ワクチン接種せっしゅの予約よやくの受け付うけつけを9月つき27日にちからインターネットで始はじめましたが、受け付うけつけ開始かいしから、わずか3時間じかんで600件けんを超こえました。予約よやくは29日にちの時点じてんで、およそ800件けんに上のぼっているということです。

この診療しんりょう所しょでは、日本にっぽん小児しょうに科か医い会かいの呼よびかけに沿そって、今こんシーズンは子こどもへのワクチン接種せっしゅを基本きほん的てきに従来じゅうらいの2回かいから1回かいに減へらす方針ほうしんです。減へらした分ぶんなどのワクチンを、同居どうきょする家族かぞくに接種せっしゅすることにしています。

29日にちは、子こどもの診察しんさつに訪おとずれた保護ほご者しゃに対にたいし、医師いしがワクチン接種せっしゅの必要ひつよう性せいや、1回かいで十分じゅうぶんに効果こうかがあるとされていることなどを説明せつめいしていました。

説明せつめいを聞きいた24歳さいの母親ははおやは「毎年まいとし子こどもにワクチンを接種せっしゅさせているが、ことしはネット予約よやくがすぐ埋うまってしまった。先生せんせいの説明せつめいを聞きいて1回かいでも大丈夫だいじょうぶだと思おもった。私わたしも接種せっしゅを受うけられるなら受うけたい」と話はなしていました。

この診療しんりょう所しょでは、10月つき24日にちから接種せっしゅを始はじめることにしていますが、とくに必要ひつようだと判断はんだんしたケースでは、それよりも前まえに接種せっしゅを行おこなうということです。

「峯みね小児しょうに科か」の院長いんちょうで、日本にっぽん小児しょうに科か医い会かいの理事りじを務つとめる峯みね眞人まさと医師いしは「子こどもの接種せっしゅを減へらした分ぶんを家族かぞくに接種せっしゅしますよと案内あんないしている。ことしは、できるだけ多おおくの人ひとがワクチンを接種せっしゅして、家族かぞくそろってインフルエンザの予防よぼうをしてもらいたい」と話はなしています。

厚あつ労ろう省しょう「供給きょうきゅうも11月つきには安定あんていする見通みとおし」

厚生こうせい労働ろうどう省しょうは、「今こんシーズンは例年れいねんより多おおくインフルエンザワクチンを確保かくほできる見込みこみで、供給きょうきゅうも11月つきには安定あんていする見通みとおしだ。接種せっしゅを希望きぼうする人ひとが10月つきに集中しゅうちゅうしたり、大幅おおはばに増ふえたりしないかぎり、不足ふそくするとは考かんがえにくい」としています。