大谷おおやの会見かいけんでの「窃盗せっとうと詐欺さぎ」言及げんきゅうについて

イフラー氏しは、大谷おおや選手せんしゅが25日にちの会見かいけんで「窃盗せっとうと詐欺さぎ」に言及げんきゅうしたことについて、「今いまのところ、大谷おおや選手せんしゅ側がわがそれを捜査そうさ当局とうきょくに報告ほうこくしたり、捜査そうさが行おこなわれていたりする、公開こうかいされた証拠しょうこはない」としたうえで、「窃盗せっとうだというのであれば、大谷おおや選手せんしゅの銀行ぎんこう口座こうざのパスワードなどのあらゆる個人こじん情報じょうほうが水原みずはら氏しに渡わたっていて、水原みずはら氏しがそれを使つかうことができていたうえ、大谷おおや選手せんしゅが450万まんドルが送金そうきんされていたことに気付きづいていなかったという、これらがすべて真実しんじつである必要ひつようがある」と指摘してきしました。

そして、「大谷おおや選手せんしゅの認識にんしきも了承りょうしょうもないなか、どのように送金そうきんが行おこなわれたのか、多おおくの証拠しょうこと立証りっしょう作業さぎょうが必要ひつようになる」と述のべました。

水原みずはら氏しと賭かけ屋やの男性だんせいに対にたいする捜査そうさについて

水原みずはら氏しと、「ブックメーカー」と呼よばれる賭かけ屋やの男性だんせいに対にたいする捜査そうさについては、「それほど難むずかしくない」としたうえで、「銀行ぎんこうの情報じょうほうを把握はあくし、賭博とばくを主催しゅさいしていたブックメーカー本人ほんにんを詳くわしく調しらべることになる。ブックメーカーの仕事しごとを誰だれがサポートしていたのか、どこで賭かけを行おこなっていたのか、アメリカなのか、海外かいがいなのか、ほかに誰だれが送金そうきんしていたのかなどだ。同おなじような捜査そうさが水原みずはら氏しについても行おこなわれるはずだ。焦点しょうてんとなるのは、水原みずはら氏しが大谷おおや選手せんしゅから金きんを盗ぬすんだとか、大谷おおや選手せんしゅに金きんを返かえそうとしていたなどと、話はなすかどうかだ」と説明せつめいしました。

その上うえで、大谷おおや選手せんしゅへの影響えいきょうについて、「大谷おおや選手せんしゅには何なにも起おきないと考かんがえている。最悪さいあくの事態じたいという意味いみでは、すでに起おきてしまった。つまり、大谷おおや選手せんしゅを利用りようし、彼かれが寄よせた信頼しんらいを踏ふみにじるような人物じんぶつを周囲しゅういに置おいていたことだ。大谷おおや選手せんしゅにとって、とてもつらいことだろう。水原みずはら氏しについては違法いほう賭博とばくで訴追そついされる可能かのう性せいがあるが、水原みずはら氏しは賭博とばくビジネスのただの顧客こきゃくなので、そうはならないだろう」と分析ぶんせきしました。

違法いほう賭博とばくの実態じったいについて

今回こんかい、水原みずはら氏しが関かかわったとされる、違法いほう賭博とばくの実態じったいについて、「50万まんドル、100万まんドルという単位たんいの賭かけは、一般いっぱん的てきに行おこなわれているオンラインの違法いほう賭博とばくではできない。今回こんかいのブックメーカーのように海外かいがいを拠点きょてんとする賭博とばくビジネスとつながりがある人物じんぶつの助たすけが必要ひつようだ。今回こんかいのケースでは、水原みずはら氏しは大谷おおや選手せんしゅの名前なまえとその信用しんようを利用りようして多額たがくの賭かけをした可能かのう性せいがある。そしてブックメーカー側がわは、大谷おおや選手せんしゅが水原みずはら氏しの友人ゆうじんで、負まけた賭かけ金きんを肩代かたがわりできると見込みこんで、水原みずはら氏しに賭かけさせたのではないか」と指摘してきしました。

イフラー氏しの顧客こきゃくには、スポーツ賭博とばくをめぐるトラブルに巻き込まきこまれたスポーツ選手せんしゅもいるということで、「プロのスポーツ選手せんしゅは資産しさんの管理かんりについてもっと学まなばなければならない。彼かれらは急きゅうに大金たいきんを稼かせぐようになるが、そうした資産しさんを管理かんりするための教育きょういくは受うけていないため、周囲しゅういの人ひとを信用しんようするという答こたえにたどり着たどりつく。多おおくの場合ばあい、その信頼しんらいは守まもられるが、そうでないときもある。こうした事例じれいはこれまでも起おきてきたことだ」と述のべました。

ギャンブル依存いぞん症しょうに詳くわしいアメリカの大学だいがく教授きょうじゅはどうみる

アメリカのメディアはこれまでに、カリフォルニア州しゅうでは違法いほうとされているスポーツ賭博とばくで水原みずはら氏しが多額たがくの借金しゃっきんを抱かかえ、みずからは「ギャンブル依存いぞん症しょう」だとチームメートに説明せつめいしたと、報ほうじています。

スポーツ賭博とばくについて、アメリカでは2018年ねん、州しゅうの判断はんだんで合法ごうほうとすることができるようになり、現在げんざい、38の州しゅうで認みとめられています。

ギャンブル依存いぞん症しょうに詳くわしい、メンフィス大学だいがくのジェームズ・ウェーレン教授きょうじゅは、NHKの取材しゅざいに対にたいし、自身じしんが携たずさわるクリニックで、2018年ねん以降いこう、スポーツ賭博とばくの依存いぞん症しょうの人ひとが訪おとずれるようになったと話はなしています。

訪おとずれる人ひとは徐々じょじょに増加ぞうかしていて、男性だんせいが女性じょせいよりも多おおく、年齢ねんれいは25歳さいから35歳さいくらいと、これまでのギャンブル依存いぞん症しょうの人ひとより若わかい世代せだいで、仕事しごとをしていて収入しゅうにゅうがあり、自由じゆうに使つかえるお金おかねが多おおい人ひとも目立めだつのが、特徴とくちょうだということです。

これについてウェーレン教授きょうじゅは、一般いっぱん的てきに男性だんせいのほうがスポーツ観戦かんせんになじみが深ふかく、賭かけの対象たいしょうになっているスポーツは若わかい世代せだいの関心かんしんが高たかいことや、スマートフォンを使つかって簡単かんたんに賭かけられることなどが背景はいけいにあるとみています。

また、クリニックを訪おとずれる人ひとの中なかには、これまで別べつのギャンブルで依存いぞん症しょうにならなかった人ひとが、スポーツ賭博とばくでは依存いぞん症しょうになったケースもみられたということで、賭かけの対象たいしょうになっている、なじみのあるスポーツに、自分じぶんが詳くわしいと思い込おもいこみ、のめり込のめりこんでしまうのではないかと分析ぶんせきしています。

ギャンブル依存いぞん症しょうの人ひとの行動こうどうの特徴とくちょうとしては、依存いぞん症しょうであることを周囲しゅういに隠かくそうとしたり、ギャンブルに使つかうお金おかねを得えるため、違法いほうなことも含ふくめてこれまでしなかったことをしてしまったりする点てんを挙あげました。

その上うえで、水原みずはら氏しが仮かりにギャンブル依存いぞん症しょうだとして、報ほうじられているような行動こうどうをとったとしても、驚おどろく点てんはないとしています。

さらに治療ちりょうについては、カウンセリングを通をつうじて考え方かんがえかたや行動こうどうを変かえる「認知にんち行動こうどう療法りょうほう」が効果こうか的てきだと指摘してきしました。