松戸まつど女児じょじ殺害さつがい 検察けんさつが上告じょうこく断念だんねんへ 今後こんごの死刑しけいの言い渡いいわたしなくなる

千葉ちば県けん松戸まつど市しの小学校しょうがっこうで、保護ほご者しゃ会かいの会長かいちょうだった澁谷しぶや恭正やすまさ被告ひこく（49）は、4年ねん前まえの平成へいせい29年ねん、小学しょうがく3年生ねんせいでベトナム国籍こくせきのレェ・ティ・ニャット・リンさん（当時とうじ9歳さい）を殺害さつがいした罪つみなどに問とわれています。

裁判さいばんでは検察けんさつが死刑しけいを求もとめたのに対にたいし被告ひこく側がわは無罪むざいを主張しゅちょうし、先月せんげつ（3月つき）東京とうきょう高等こうとう裁判所さいばんしょは「計画けいかく性せいを認みとめることには合理ごうり的てきな疑うたがいが残のこり、極刑きょっけいがやむをえないとまでは言いえない」として1審しんの千葉ちば地方ちほう裁判所さいばんしょに続つづいて無期むき懲役ちょうえきを言い渡いいわたしました。

上告じょうこく期限きげんとなる6日にち、東京とうきょう高等こうとう検察庁けんさつちょうから遺族いぞくに説明せつめいが行おこなわれ、遺族いぞくによりますと上告じょうこくを断念だんねんする方針ほうしんが伝つたえられたということです。

遺族いぞくとともに説明せつめいを受うけた弁護士べんごしによりますと、理由りゆうについては「憲法けんぽう違反いはんなど上告じょうこく理由りゆうに該当がいとうするものが見当みあたらない」と説明せつめいを受うけたということです。

これまで死刑しけい判決はんけつを求もとめてきたリンさんの父親ちちおやのレェ・アイン・ハオさんは、「上告じょうこくしないと聞きいて娘むすめのために、自分じぶんに何なにができるのか分わからなくなった。この4年間ねんかん、一生いっしょう懸命けんめいやってきたが意味いみが無なくなってしまった」と話はなしていました。

被告ひこく側がわはすでに上告じょうこくし、最高裁さいこうさいで審理しんりされることになりますが、検察けんさつが上告じょうこくしない場合ばあい2審しんの判決はんけつより重おもい刑けいにはできないという法律ほうりつの規定きていがあるため、今後こんご被告ひこくに死刑しけいが言い渡いいわたされることがなくなります。