原告げんこくの大江おおえ千束ちづかさんは、「もっと、つっこんだ判決はんけつを出だしてほしかったが、違憲いけん状態じょうたいとされたことは大おおきな前進ぜんしんだと思おもう。今後こんごは立法府りっぽうふで審議しんぎしてほしいが、まずはほっとしている」と話はなしていました。

また小川おがわ葉子ようこさんは、「現在げんざいの婚姻こんいん制度せいどは、同性どうせいカップルにとっては不都合ふつごうなものだと認みとめられた。新あたらしい法ほう整備せいびが必要ひつようだ」と話はなしていました。

アメリカでは、2015年ねんに連邦れんぽう最高さいこう裁判所さいばんしょが、すべての州しゅうで同性どうせい婚こんを認みとめる判断はんだんを示しめし、アジアでは唯一ゆいいつ、台湾たいわんで3年ねん前まえから認みとめられています。

こうした中なか、日本にっぽんでも同性どうせいカップルの権利けんりを認みとめてほしいという声こえが高たかまり、取り巻とりまく環境かんきょうは徐々じょじょに変化へんかしています。

2015年ねんには、性的せいてきマイノリティーの人ひとが暮くらしやすい社会しゃかいづくりを進すすめようと、同性どうせいカップルを、“結婚けっこんに相当そうとうする関係かんけい”とみなして、自治体じちたいが証明しょうめい書しょなどを交付こうふするパートナーシップ制度せいどが、全国ぜんこくで初はじめて東京とうきょう 渋谷しぶや区くと世田谷せたがや区くで導入どうにゅうされました。

11月つき1日にちには、東京とうきょう都とも同様どうようの制度せいどを開始かいしし、証明しょうめい書しょがあれば、

▽都営とえい住宅じゅうたくにカップルで申し込もうしこめるなどの行政ぎょうせいサービスが受うけられるほか、

▽一部いちぶの企業きぎょうでは、住宅じゅうたく購入こうにゅうの際さいに共同きょうどうでローンを組くんだり、携帯けいたい電話でんわの家族かぞく割引わりびきが適用てきようされたりするなど、配偶はいぐう者しゃを対象たいしょうにしたサービスが受うけられるということです。

パートナーシップ制度せいどは全国ぜんこく的てきに広ひろがりを見みせていて、同性どうせい婚こんの実現じつげんに取り組とりくむ団体だんたい「マリッジ フォーオールジャパン」によりますと、11月つき1日にち現在げんざいで、全国ぜんこくの240を超こえる自治体じちたいで導入どうにゅうされています。

しかし、法的ほうてきな効力こうりょくはないため、結婚けっこんしている夫婦ふうふとは違ちがって税金ぜいきんの配偶はいぐう者しゃ控除こうじょが受うけられなかったり、健康けんこう保険ほけんで被ひ扶養ふよう者しゃとして認みとめられなかったりするほか、パートナーに子こどもがいる場合ばあい、その親権しんけん者しゃになることもできません。

裁判さいばんで原告げんこく側がわは、「パートナーシップ制度せいどと法律ほうりつで認みとめられた結婚けっこんは、異ことなるものだ」と訴うったえていました。