こうした中、アメリカの有力紙は、ウクライナとロシアの間で今月予定されていた、エネルギー施設などを対象にした部分的な攻撃の停止をめぐる交渉が今回の越境攻撃を受けてとん挫したと伝えました。
ウクライナ空軍は18日、越境攻撃を続けているロシア西部クルスク州にある橋を攻撃したとする映像を新たに公開しました。
ウクライナ軍は16日にも橋の破壊を発表していて、ロシア軍の補給路を攻撃することで、反撃能力をそぐねらいがあるとみられます。
一方、アメリカのワシントン・ポストが17日、外交筋などの話として伝えたところによりますと、ウクライナとロシアの間ではエネルギーや電力インフラの施設を互いに攻撃しないことなど部分的な攻撃の停止をめぐる交渉を予定していたということです。
具体的には、双方の代表が、仲介役の中東のカタールと個別に会談する間接交渉の形で今月、カタールの首都ドーハで行われる予定だったということですが、今回の越境攻撃を受けたロシア側の申し出でとん挫したと伝えています。
ロシアとウクライナはこれまでエネルギー関連施設を狙った攻撃をそれぞれ行い、大規模な停電などの影響が出ていました。
今回の交渉について、ウクライナ大統領府の関係者は、ワシントン・ポストに対して、いったん延期されたものの今月22日にビデオ形式で開かれる予定だと話していますが、越境攻撃が続く中、ロシア側が応じるかどうかは不透明です。