初めて
民間の
力で
国際宇宙ステーションに
宇宙飛行士を
送るための
試験飛行として、
アメリカのベンチャー
企業、
スペースXが
打ち上げた
無人の
宇宙船が
国際宇宙ステーションから
無事、
地球に
帰還し、
今後の
有人飛行に
弾みがつくと
期待が
高まっています。
スペースXが宇宙飛行士の新たな移動手段として開発した宇宙船「クルードラゴン」は、日本時間の3日、国際宇宙ステーションにドッキングし、5日間とどまって、物資の積み替えが行われました。
そして、日本時間の8日夕方に離脱して、その後、大気圏に入り、パラシュートでスピードを落としながら、日本時間の8日夜10時45分に、アメリカ南部フロリダ州沖の大西洋に着水し、無事、帰還しました。
今回の試験飛行では、操縦席にのせられたセンサーを内蔵した人形で、宇宙飛行士にかかる重力などのデータを収集しており、スペースXは安全性をさらに高め、ことし7月には民間の宇宙船を使って初めて国際宇宙ステーションに宇宙飛行士を送る計画です。
宇宙飛行士の移動手段は、8年前にスペースシャトルが引退して以降、ロシアの宇宙船・ソユーズに限られてきましたが、今回の成功で、アメリカの民間宇宙船の参入に弾みがつくと期待が高まっています。
NASA=アメリカ航空宇宙局のブライデンスタイン長官は「アメリカの歴史においてすばらしい成功だ。いまや、NASAが民間による有人宇宙飛行の顧客になる」と述べました。