石破いしば首相しゅしょう 就任しゅうにん後ご初はつの衆院しゅういん予算よさん委い 政治せいじとカネなど論戦ろんせん

衆議院しゅうぎいん予算よさん委員いいん会かいでは、石破いしば総理そうり大臣だいじんとすべての閣僚かくりょうが出席しゅっせきして「石破いしば内閣ないかくの基本きほん姿勢しせい」をテーマに集中しゅうちゅう審議しんぎが行おこなわれています。

このうち、自民党じみんとうの小野寺おのでら政務せいむ調査ちょうさ会長かいちょうは、政治せいじ改革かいかくをめぐり「先さきの総そう選挙せんきょで与党よとうが過か半数はんすうにも満みたない厳きびしい結果けっかとなり、野党やとうとも協力きょうりょくする熟議じゅくぎの議論ぎろんが必要ひつようだ。少数しょうすう与党よとうとして政策せいさく協議きょうぎはどうあるべきか、政治せいじ不信ふしんの問題もんだいをどう受け止うけとめているか考かんがえを聞ききたい」と質問しつもんしました。

これに対にたいし石破いしば総理そうり大臣だいじんは「選挙せんきょ結果けっかを謙虚けんきょに厳粛げんしゅくに受け止うけとめ、誠心せいしん誠意せいい『お願おねがいですからわかってくださいな』という姿勢しせいが必要ひつようだ。民主みんしゅ主義しゅぎのコストとは何なにか、誰だれが負担ふたんするのが正ただしいのか、民主みんしゅ主義しゅぎの健全けんぜんな発展はってんのため謙虚けんきょに議論ぎろんしていきたい」と述のべました。

立憲りっけん民主みんしゅ党とうの野田のだ代表だいひょうは、企業きぎょう・団体だんたい献金けんきんをめぐり「政党せいとうに対にたいする企業きぎょう・団体だんたい献金けんきんが見直みなおされないまま、こんにちに来きている。この問題もんだいに切り込きりこまなかったら30年ねん前まえの改革かいかくの精神せいしんを忘わすれたことになる。責任せきにんを持もって宿題しゅくだいを片かたづけようではないか」と迫せまりました。

これに対にたいし、石破いしば総理そうり大臣だいじんは「当時とうじからわれわれの立場たちばは一貫いっかんしており、禁止きんしよりも公開こうかいということだ。政党せいとう交付こうふ金きんを導入どうにゅうする代かわりに企業きぎょう・団体だんたい献金けんきんは廃止はいしの方向ほうこうになったという事実じじつはなく、ごまかすつもりは全まったくない」と述のべました。

さらに、野田のだ氏しは「1年ねん前まえから議論ぎろんしているのにまだ結論けつろんが出でないのは許ゆるしがたく、年内ねんないに企業きぎょう・団体だんたい献金けんきんの問題もんだいも含ふくめて決着けっちゃくをつけようではないか。この問題もんだいだけ先さき延のばしすることはないと約束やくそくしてもらえるか」とただしました。

これに対にたいし、石破いしば総理そうり大臣だいじんは「各党かくとうで議論ぎろんしている時ときに『いつまでに』と申し上もうしあげることは適当てきとうだと思おもっていないが、いつまでも引き延ひきのばしていいものではない。党利とうり党略とうりゃくや自分じぶんたちの思惑おもわくで議論ぎろんを延のばしてよいと考かんがえている人ひとは自民党じみんとうにはおらず、議論ぎろんの熟じゅく度どや頻度ひんどが上あがることでおのずからいつまでにということが定さだまってくる」と述のべました。

また、石破いしば総理そうり大臣だいじんは、自民党じみんとうの派閥はばつの政治せいじ資金しきんパーティーをめぐる問題もんだいについて再さい調査ちょうさを求もとめられたのに対にたいし「新あらたな事実じじつが出でれば党とうとして調査ちょうさすることもあるだろうが、現状げんじょうでそのような認識にんしきは持もっていない」と述のべました。

これに対にたいし、立憲りっけん民主みんしゅ党とうは、この問題もんだいについて旧きゅう安倍あべ派はと旧きゅう二に階かい派はの会計かいけい責任せきにん者しゃの参考さんこう人じん招致しょうちを求もとめました。

このほか、石破いしば総理そうり大臣だいじんは、いわゆる「年収ねんしゅうの壁かべ」の見直みなおしをめぐり、「人手ひとで不足ふそくを解消かいしょうし、働はたらく意欲いよくを持もつ人ひとたちが年齢ねんれいや性別せいべつに関かかわりなく目めいっぱい働はたらく社会しゃかいをつくることが第だい1の目的もくてきでなければならない。それによって手取てどりが増ふえ、将来しょうらいの不安ふあんが解消かいしょうされるよう、総合そうごう的てきに考かんがえながら分わかりやすい制度せいどを構築こうちくしたい」と述のべました。

また、先さきの衆議院しゅうぎいん選挙せんきょで自民党じみんとうが非ひ公認こうにんとした候補こうほ者しゃが代表だいひょうを務つとめる政党せいとう支部しぶにも2000万まん円えんを支給しきゅうしたことについて、「間違まちがいなく合法ごうほうで、選挙せんきょに使つかってはならないと明あきらかにして支給しきゅうしたものだが世の中よのなかにどう見みえるかや、お金おかねの使い方つかいかたとして本当ほんとうによかったかをもう1回かい、謙虚けんきょに反省はんせいしなければならない」と述のべました。

さらに、2013年ねんに政府せいふと日銀にちぎんが出だした「共同きょうどう声明せいめい」を見直みなおす考かんがえがあるか問とわれたのに対にたいし石破いしば総理そうり大臣だいじんは「日銀にちぎんと密接みっせつな連携れんけいをとっていくことは大事だいじだと思おもっているが、共同きょうどう声明せいめいを出だすことについて具体ぐたい的てきな考かんがえはないし、そのつもりはない」と述のべました。

一方いっぽう、5日にち午前ごぜんの質疑しつぎの中なかでは、自民党じみんとうの小野寺おのでら政務せいむ調査ちょうさ会長かいちょうが石破いしば総理そうり大臣だいじんに対にたいし「人ひとの話はなしをよく聴きき、じっくり相手あいてと向き合むきあう。これが国民こくみんから親したしまれる石破いしば総理そうりの姿すがただが、残念ざんねんながらそのよさが出でてない。原点げんてんに戻もどり、地方ちほうを回まわって車座くるまざでいろんな声こえを聞きいて、その思おもいを共有きょうゆうし、いい政治せいじをしてほしい」と求もとめました。

立たつ民みん 野田のだ代表だいひょう「反省はんせいのない態度たいど」

立憲りっけん民主みんしゅ党とうの野田のだ代表だいひょうは予算よさん委員いいん会かいで質疑しつぎに立たったあと、記者きしゃ団だんの取材しゅざいに応おうじました。

この中なかで、野田のだ代表だいひょうは石破いしば総理そうり大臣だいじんが企業きぎょう・団体だんたい献金けんきんの扱あつかいをめぐる議論ぎろんで、結論けつろんを出だす時期じきを明確めいかくに答弁とうべんしなかったとして「無む責任せきにんだ。政治せいじとカネの問題もんだいがほぼ1年間ねんかん、大おおきなテーマになってきている中なかで、きちんと区切くぎりをつけるためには、一定いっていの結論けつろんをどうしても出ださなければいけないのに先さき延のばしするということだ。先さきの衆議院しゅうぎいん選挙せんきょで示しめされた民意みんいからかなりかけ離かけはなれた反省はんせいのない態度たいどだ」と述のべました。

林はやし官房かんぼう長官ちょうかん「連立れんりつを基盤きばんに他た党とうにも丁寧ていねいに意見いけんを聴きく」

林はやし官房かんぼう長官ちょうかんは午後ごごの記者きしゃ会見かいけんで「石破いしば内閣ないかくでは先般せんぱんの選挙せんきょで示しめされた国民こくみんの声こえを踏ふまえて、自民じみん・公明こうめい両りょう党とうの連立れんりつを基盤きばんに他た党とうにも丁寧ていねいに意見いけんを聴きき、可能かのうなかぎり幅広はばひろい合意ごうい形成けいせいが図はかられるよう真摯しんしに謙虚けんきょに取り組とりくんでいくことにしている。国会こっかい審議しんぎにおいても、石破いしば総理そうり大臣だいじんはこうした基本きほん姿勢しせいのもとで政府せいふの取り組とりくみを丁寧ていねいに説明せつめいし誠実せいじつに対応たいおうしているものと考かんがえている」と述のべました。