歌手かしゅブラザー・コーン氏し 乳にゅうがん公表こうひょう 珍めずらしい男性だんせいの乳にゅうがんとは

ブラザー・コーンさんは現在げんざい67歳さいで、左ひだり胸むねにしこりができたため病院びょういんで検査けんさを受うけたところ、乳にゅうがんの「ステージ2」と診断しんだんされたと29日にち自身じしんのSNSなどで公表こうひょうしました。

早期そうきに発見はっけんできたため命いのちに別状べつじょうはないと医師いしから告つげられているということですが、抗こうがん剤ざい治療ちりょうの副作用ふくさようが予想よそう以上いじょうに大おおきく、治療ちりょうに専念せんねんするため来月らいげつ予定よていしていたライブを中止ちゅうしするなど、年内ねんないは活動かつどうを休止きゅうしするとしています。

ブラザー・コーンさんは、ブラザー・トムさんとともに音楽おんがくデュオの「バブルガム・ブラザーズ」を結成けっせいし、1985年ねんに「忘わすれじのエヴリナイト」でデビューすると、1990年ねんに発表はっぴょうした「WON’T BE LONG」が大だいヒットし、翌年よくねんのNHK紅白こうはく歌合戦うたがっせんに出場しゅつじょうしました。

ブラザー・コーンさんは「乳にゅうがんは男性だんせいでは本当ほんとうに珍めずらしいらしく、自分じぶんでも寝耳ねみみに水みずでした。ことし、68歳さいを11月つきに迎むかえ、その後そのご70歳さいを超こえても、まだまだ歌うたえるかぎりずーず-っと歌うたい続つづけたいと思おもっております。人生じんせいは死しぬまで試練しれんだと思おもい、乗り越のりこえてみせます」などとしています。

“男性だんせいも しこり感かんじた場合ばあいなどには 医療いりょう機関きかんに相談そうだんを”

国立こくりつがん研究けんきゅうセンター中央ちゅうおう病院びょういん、腫瘍しゅよう内科ないかの米べい盛もり勧すすむ科か長ちょうによりますと、国内こくないでは、年間ねんかんおよそ10万まん人にんが乳にゅうがんと診断しんだんされ、このうち男性だんせいは年間ねんかんおよそ600人にんと全体ぜんたいの1％未満みまんだということです。

男性だんせいでは、60代だいから70代だいで見みつかることが多おおいということで、胸むねや脇わきにしこりを感かんじたり、乳頭にゅうとうの出血しゅっけつや皮膚ひふの潰瘍かいようなどに気きがついたりして、医療いりょう機関きかんを受診じゅしんするケースが多おおいということです。

ただ、男性だんせいは乳にゅうがんの検査けんさを受うける機会きかいが少すくないため、女性じょせいに比くらべるとやや進行しんこうした状態じょうたいで見みつかることが多おおいという報告ほうこくがあるということです。

がんの状態じょうたいによって治療ちりょうの内容ないようは異ことなりますが、基本きほん的てきには女性じょせいの乳にゅうがんと同様どうように、早期そうきであれば手術しゅじゅつを行おこない、リスクに応おうじて抗こうがん剤ざいの投与とうよなどを行おこなう治療ちりょうが有効ゆうこうだということです。

早期そうき発見はっけんのためには、男性だんせいでも時々ときどき、入浴にゅうよくの際さいなどに鏡かがみで自分じぶんの胸むねの形かたちを見みたり、柔やわらかさに異常いじょうがないかなどを、確認かくにんしてみることが大切たいせつだとしています。

米べい盛さかり医師いしは、「男性だんせいの乳にゅうがんは非常ひじょうに少すくなく、女性じょせいより見みつけるのが遅おくれる傾向けいこうがある。早期そうきであれば治なおる可能かのう性せいは十分じゅうぶんあるので、胸むねや脇わきにしこりが触ふれたり、乳頭にゅうとうからの出血しゅっけつや皮膚ひふの変色へんしょくなどの異常いじょうを認みとめたりした場合ばあいには、速すみやかに医療いりょう機関きかんに相談そうだんしてほしい」と話はなしていました。