そして、EU＝ヨーロッパ連合れんごうの加盟かめい国こくや日本にっぽんやアメリカなどの42か国かこくが、ロシア軍ぐんの即時そくじ撤退てったいを求もとめる共同きょうどう声明せいめいを出だしたことに触ふれ「議論ぎろんや呼よびかけではなく、新あらたな強つよい制裁せいさいを科かす必要ひつようがある。世界せかいが一ひとつの原発げんぱつを守まもるための力ちからと意志いしの強つよさに欠かければ、世界せかいはテロリストに負まけたということだ」と述のべ、より強つよい態度たいどで臨のぞむよう各国かっこくに訴うったえました。

また、戦況せんきょうについては、この1日にちで顕著けんちょな変化へんかはないとしたうえで「ドンバス地域ちいきやハルキウ州しゅうでは、われわれの軍ぐんによる英雄えいゆう的てきな抵抗ていこうが続つづき、南部なんぶでは、敵てきに圧力あつりょくをかけ続つづけている」として、徹底てってい抗戦こうせんする姿勢しせいを強調きょうちょうしました。

15日にち、その様子ようすがイギリス南東なんとう部ぶケント州しゅうの訓練くんれん場じょうでNHKなど一部いちぶのメディアに公開こうかいされました。

このうち武器ぶきの扱あつかい方かたを学まなぶ訓練くんれんでは、ウクライナの兵士へいしたちがイギリス軍ぐんの指揮しき官かんの指示しじを受うけながらAK47自動じどう小銃しょうじゅうに弾倉だんそうを装填そうてん（そうてん）し、標的ひょうてきに向むかって素早すばやく構かまえる動作どうさを繰り返くりかえしました。

また、ロシア側がわに占拠せんきょされた住宅じゅうたく地ちを奪い返うばいかえす訓練くんれんでは、銃じゅうを持もった兵士へいしたちが住宅じゅうたくに手て投なげ弾だんを投げ込なげこんだりしたあと中ちゅうに突入とつにゅうし、安全あんぜんを確保かくほする手順てじゅんを確認かくにんしていました。

また、訓練くんれんを行おこなっているイギリス陸軍りくぐん第だい11旅団りょだんの指揮しき官かんは「兵士へいしたちのモチベーションの高たかさと学まなぶ意欲いよくには感心かんしんする。ウクライナを守まもる中核ちゅうかくとなってほしい」と話はなしていました。

イギリス軍ぐんは、120日にちごとに最大さいだい1万まん人にんのウクライナ兵へいを訓練くんれんする計画けいかくで、6月つき以降いこう、これまでにおよそ2400人にんが訓練くんれんを終おえウクライナに戻もどったということです。

そのうえで、ウクライナ侵攻しんこうをめぐり「1歩ほずつ、東部とうぶドンバスの土地とちを解放かいほうしていくという任務にんむを着実ちゃくじつに遂行すいこうする」と述のべました。

プーチン大統領だいとうりょうとしては、軍事ぐんじ侵攻しんこうを始はじめてまもなく半年はんとしとなる中なか、戦闘せんとうの継続けいぞくを強調きょうちょうし、さらなる長期ちょうき化かも辞じさない構かまえを示しめした形かたちです。

一方いっぽう、プーチン大統領だいとうりょうは「多極化たきょくかする世界せかいの防衛ぼうえいに貢献こうけんしたい」と述のべたうえで、南米なんべいやアジア、アフリカ諸国しょこくに装甲車そうこうしゃや無人むじん機きといった兵器へいきを輸出ゆしゅつしたり、軍事ぐんじ技術ぎじゅつ分野ぶんやで協力きょうりょくしたりしていくことに意欲いよくを示しめしました。

プーチン大統領だいとうりょうは、今回こんかいのイベントでは37か国かこくから6000人にん以上いじょうの将校しょうこうや兵士へいしが参加さんかするなどと強調きょうちょうしていて、ウクライナ侵攻しんこうを受うけて欧米おうべいから厳きびしい制裁せいさいが科かされる中なか、国際こくさい社会しゃかいから孤立こりつしていないと改あらためてアピールするねらいもあるものとみられます。

ポーランド南東なんとう部ぶ、プシェミシルの鉄道てつどうの駅えきでは15日にち午後ごご、ザポリージャからの列車れっしゃが到着とうちゃくすると、スーツケースをもった人ひとたちが次々つぎつぎにホームに下おりてきました。

妊娠にんしん中ちゅうの妻つまや3人にんの子こどもとともにドイツに向むかうという男性だんせいは「ポーランドでは爆発ばくはつなど起おきることはないと思おもいながらここまで来きました。ロシアは、毎晩まいばん、原子力げんしりょく発電はつでん所しょの周辺しゅうへんに砲撃ほうげきを続つづけ、被害ひがいを受うけるのは、自宅じたくなのか別べつの人ひとの家いえなのかと思おもいながら過すごしてきました」と話はなしていました。

また、幼おさない2人にんの子こどもを連つれ、状況じょうきょうが安定あんていするまでポーランドにとどまるという女性じょせいは「現地げんちは非常ひじょうに危険きけんな状況じょうきょうで、子こどもがいる人ひとは、みんな避難ひなんしようとしています。核かくの危険きけんにさらされているのはウクライナだけではないので、人々ひとびとは国際こくさい社会しゃかいの対応たいおうも待まっています」と話はなしていました。

声明せいめいの中なかで、原発げんぱつへのロシア軍ぐんの部隊ぶたいや武器ぶきの派遣はけんは受け入うけいれがたく、原発げんぱつの安全あんぜん性せいを無視むししていると非難ひなんしています。

そして、ロシア軍ぐんの存在そんざいによってウクライナ当局とうきょくや原発げんぱつの関係かんけい者しゃは、原子力げんしりょくと放射線ほうしゃせんに関にかんする安全あんぜんを確保かくほするという責務せきむを全まっとうできなくなっているとしています。

そのうえで、ロシアが軍ぐんや許可きょかされていないすべての人員じんいんを原発げんぱつとその周辺しゅうへん、さらにウクライナ全土ぜんどから即時そくじ撤退てったいさせることを求もとめています。

この声明せいめいを受うけてロシア外務省がいむしょうは15日にち、ザハロワ報道ほうどう官かんのコメントを発表はっぴょうし「欧米おうべい諸国しょこくは、またしても真っ赤まっかなウソをついている」として、原発げんぱつへの攻撃こうげきはウクライナ側がわが行おこなっていると反論はんろんしました。

そのうえで「ウクライナ側がわの破壊はかい的てき行為こういについてIAEAが正ただしい評価ひょうかを下くだせるよう必要ひつような手段しゅだんを講こうじる」としてIAEA＝国際こくさい原子力げんしりょく機関きかんの専門せんもん家かチームの現地げんち派遣はけんに協力きょうりょくする考かんがえを示しめしました。

首都しゅとキーウ近郊きんこうでロシア軍ぐんによる侵攻しんこうのあとに見みつかった遺体いたいの中なかには、焼やかれて損傷そんしょうが激はげしいなどの理由りゆうで、身元みもとの特定とくていができていないケースもあります。

首都しゅとキーウ近郊きんこうのブチャにある墓地ぼちの一角いっかくでは15日にち、身元みもとが不明ふめいのままとなっている14人にんの遺体いたいを埋葬まいそうするため当局とうきょくから依頼いらいを受うけた業者ぎょうしゃが黒くろい袋ふくろに包つつまれた遺体いたいをひつぎにおさめていました。

この墓地ぼちでは、今後こんごさらに45人にんの身元みもと不明ふめいの遺体いたいを埋葬まいそうする予定よていだということです。

埋葬まいそうに立ち会たちあったブチャのスコレクシカリブツカ副ふく市長しちょうは「亡なくなった多おおくの人ひとがキリスト教徒きりすときょうとだと思おもうので聖職せいしょく者しゃを招まねきました。こんな残酷ざんこくな形かたちで殺害さつがいされた人ひとに対にたいし、せめてもの敬意けいいを示しめすためです。DNA鑑定かんていを通をとおしてこの人ひとたちが誰だれなのか、特定とくていできるよう努力どりょくしています」と話はなしていました。