11月29日、アメリカ空軍の輸送機「オスプレイ」が屋久島沖に墜落し乗員1人が死亡した事故では、乗員8人のうち残る7人の行方が分かっておらず、発生から4日となる中、海上保安庁や自衛隊などが捜索を続けています。
一方、屋久島沖で地元の漁業者などが回収した機体の一部とみられる複数の残骸については、屋久島町が所有する倉庫に保管されていましたが、3日午前中、アメリカ軍の関係者が倉庫を訪れ、残骸をこん包したあと、トラックに積み込む様子が確認されました。
残骸は屋久島空港に運び込まれ、関係者によりますと、このあとアメリカ側に引き渡される予定だということです。
今回の事故で死亡が確認された乗員1人についてアメリカ空軍の特殊作戦司令部は、沖縄の嘉手納基地に所属するジェイコブ・ガリハー氏(24)と確認されたと発表しました。
また残る7人の捜索活動にあたるためアメリカの原子力空母「カール・ビンソン」を派遣していることを明らかにしました。
アメリカ空軍によりますと、空母所属の航空機や無人機、それに潜水士などが参加しているということで「同盟国である日本と乗員を帰還させるという決意で一致している」とコメントしています。
米軍のオスプレイ2機が奄美空港に着陸
鹿児島県の屋久島沖でのアメリカ軍のオスプレイの墜落事故を受けて、奄美空港には3日午前9時半ごろ、オスプレイ2機が相次いで着陸しました。
着陸したあと乗っていたアメリカ軍の関係者は、機体から出て空港の建物に入っていきました。
また、機体のプロペラの下の部分を確認する様子も見られました。
九州防衛局によりますと、沖縄県普天間基地のアメリカ海兵隊のオスプレイが屋久島沖での墜落事故の捜索のため着陸したということです。
奄美空港には2日から屋久島での捜索などに向かうオスプレイの飛来が相次いでいて九州防衛局によりますと、今回の飛来で5機目だということです。
2機のオスプレイは、着陸から1時間20分ほどたった午前10時50分ごろ相次いで離陸し東の方に向かいました。
屋久島漁協「米軍から謝罪受けた」
アメリカ軍の輸送機、オスプレイが鹿児島県の屋久島沖で墜落した事故で、屋久島漁協の羽生隆行代表理事組合長は3日午前9時すぎから1時間以上にわたり、現地の対策本部でアメリカ軍の関係者と会談しました。
会談のあと、羽生組合長は記者団に対し「アメリカ軍から謝罪を受けた」と述べました。