日銀が
今月20
日に
金融緩和策を
修正したことを
受けて
住宅ローンの
金利に
影響が
広がっています。
大手銀行各行は、
来月から10
年固定の
金利を
引き上げることを
発表しました。
住宅ローンの金利は長期金利の水準などを参考に各銀行が決めていて、大手銀行は30日、来月適用する住宅ローンの固定金利の水準をそろって発表しました。
このうち、三菱UFJ銀行は、10年固定の住宅ローンについて来月1日から適用する最も優遇する場合の金利を0.18ポイント引き上げ、年1.05%にします。
前の月からの引き上げ幅は2017年4月以来、5年9か月ぶりの大きさとなります。
また、これと同じ条件の住宅ローンの金利を三井住友銀行は今より0.26ポイント引き上げ、年1.14%に、みずほ銀行も0.3ポイント引き上げ、年1.4%にします。
引き上げ幅はいずれも2008年6月以来、14年7か月ぶりの大きさです。
このほか、三井住友信託銀行は今より0.34ポイント引き上げ、年1.39%に、りそな銀行は0.1ポイント引き上げ、年1.18%にします。
各銀行が住宅ローン金利を一斉に引き上げたのは、日銀が今月20日、金融緩和策を修正し、長期金利の変動幅の上限を0.5%程度に引き上げたことで、長期金利が0.4%を超える水準まで上昇しているためです。
すでに固定金利で住宅ローンを借りている人は借入時の金利で固定されているので負担が増えることはありません。
一方、短期金利と連動する変動型の住宅ローンの金利は各行とも据え置くことにしています。
住宅ローンの金利 比較サイトに問い合わせ相次ぐ
住宅ローンの
金利を
比較するサイトには、
日銀が
金融緩和策の
修正を
発表した
今月20
日以降、ローン
に関する問い合わせが
相次いでいます。
具体的には「変動金利と固定金利、どちらにすればいいか悩んでいる」とか、「今後の金利の上昇にどのように対処すればいいか不安だ」といった相談が寄せられていて、修正の発表があった当日は、通常の5倍を超えるアクセスが集まり、一時、サイトにアクセスできない状況になったということです。
会社では、サイトを通じて、今回の日銀の政策の修正が影響するのは、固定金利だけで、変動金利はいまのところ影響がないなどという情報発信を強化しています。
住宅ローン比較サイト「モゲチェック」運営会社の塩澤崇取締役COOは「日本は金利がずっと低いまま、推移してきた歴史があるので、金利が将来上がるかもしれないという局面を経験したことがない人も多い。住宅ローンは変動金利で借りたいと考える方が多くいるが、変動金利をこのまま借りていいのか、不安を感じる方が多くいるのだと思う」と話していました。