そして、トルコが軍事ぐんじ作戦さくせんを展開てんかいしている地域ちいきにはアメリカ軍ぐんの兵士へいしは残のこっていないとしたうえで「私わたしは、終おわりのない、無意味むいみな戦争せんそう、特とくにアメリカにとって利益りえきにならないものは望のぞんでいない」と述のべ、シリア北部ほくぶからのアメリカ軍ぐんの撤退てったいは正当せいとうな判断はんだんだと主張しゅちょうしました。

そのうえで「トルコは、市民しみんや宗教しゅうきょう的てき少数しょうすう派はを守まもり、人道じんどう危機ききが起おきないよう努つとめてきた。これからもトルコにはそれを期待きたいする」として、非ひ人道的じんどうてきな行為こういを行おこなわないようトルコに自制じせいを求もとめるとともに、事態じたいを注視ちゅうしする考かんがえを示しめしました。

軍事ぐんじ作戦さくせんに先立さきだって、トランプ大統領だいとうりょうは、アメリカ軍ぐんを撤退てったいさせ、事実じじつ上じょう黙認もくにんする姿勢しせいを示しめしてきましたが、反発はんぱつが相次あいついでいて、作戦さくせんとは距離きょりを置おく姿勢しせいを強調きょうちょうするねらいがあるとみられます。

与野党よやとう議員ぎいんから批判ひはん相次あいつぐ

アメリカでは、議会ぎかいの与野党よやとうの議員ぎいんから、対たいテロ作戦さくせんで協力きょうりょくしてきたクルド人じん勢力せいりょくを裏切うらぎったなどとして批判ひはんの声こえが相次あいついでいます。

このうち、来年らいねんの大統領だいとうりょう選挙せんきょに向むけた野党やとう・民主党みんしゅとうの候補こうほ者しゃ選えらびで、支持しじ率りつが現在げんざい、トップのウォーレン上院じょういん議員ぎいんは、ツイッターに「トランプはわれわれのクルド人じんのパートナーを無謀むぼうにも裏切うらぎり、トルコがシリアに侵攻しんこうするために道みちを開ひらいてしまった」と投稿とうこうし、非難ひなんしました。

与党よとう・共和党きょうわとうからも批判ひはんする声こえがあがっていて、チェイニー下院かいん議員ぎいんは「シリアからのニュースにはへきえきとさせられる。なぜトランプ大統領だいとうりょうはアメリカと協力きょうりょく関係かんけいにある勢力せいりょくが虐殺ぎゃくさつされるのを放置ほうちするのか、理解りかいしがたい」とツイッターに書き込かきこみ、シリア北部ほくぶからのアメリカ軍ぐんの撤退てったいの判断はんだんに疑問ぎもんを投なげかけました。

また、共和党きょうわとうの重鎮じゅうちんでトランプ大統領だいとうりょうに近ちかいグラム上院じょういん議員ぎいんはツイッターに「トランプ政権せいけんによって臆面おくめんもなく見捨みすてられた、われわれと協力きょうりょく関係かんけいにあるクルド人じん勢力せいりょくのために祈いのろう。これは過激かげき派は組織そしきＩＳ＝イスラミックステートの復活ふっかつを招まねく動うごきだ」と投稿とうこうし、混乱こんらんに乗じょうじてＩＳが復活ふっかつすることに強つよい懸念けねんを示しめしています。