アフガニスタン
情勢をうけて、
中国の
軍事的な
圧力に
直面する
台湾では、
有事の
際に
最大の
後ろ盾となる
アメリカの
信頼性を
疑問視する
論調が
出ていて、
蔡英文総統は、
台湾内部の
団結と
自主防衛の
決意を
強調しました。
アフガニスタン情勢をうけて、17日付けの台湾の新聞「聯合報」は「バイデンは軽々と盟友を見捨てた」と題した社説を掲載し「反中の先兵とされている台湾が、アメリカの裏切りに遭わないための自主権をどれほど持っているだろう」と警告しました。
最大野党の国民党の中からも「『中国が台湾に武力行使することはない。あればアメリカが助けに来る』というのは一方的な願望だ」などと、有事の際に最大の後ろ盾となるアメリカの信頼性を疑問視する論調が出ています。
こうした中、蔡英文総統は18日、与党・民進党のオンライン会議で「台湾の唯一の選択肢は、より強大になり、より団結し、よりしっかりと自主防衛することだ。自分が何もせず、ただ人に頼ることを選んではいけない」と述べました。
そして、民主と自由の価値を堅持し、国際社会で台湾の存在意義を高めることが重要だと強調しました。
蔡総統は「台湾に対する武力行使を放棄しない人からの、いっときの善意や施しに頼ることは、もっと選んではいけない」とも述べました。
この機に乗じて中国が、台湾の世論を分断する工作を強める可能性を警戒した発言とみられます。