일본어 뉴스: 江戸城最古の石垣か皇居の発掘調査で見つかる

江戸えど城じょう最古さいこの石垣いしがきか皇居こうきょの発掘はっくつ調査ちょうさで見みつかる

Apr 14, 2021 04:04

Furigana

皇居こうきょ内ないの建設けんせつ工事こうじに伴ともなう発掘はっくつ調査ちょうさの現場げんばから、新あらたな江戸えど城じょうの石垣いしがきが見みつかり、報道陣ほうどうじんに公開こうかいされました。今いまも残のこる江戸えど城じょうの石垣いしがきとしては最もっとも古ふるい、江戸えど時代じだい初期しょきのものとみられ、当時とうじの自然しぜん環境かんきょうや築城ちくじょうの様子ようすについて新あらたな発見はっけんがあるのではないかと期待きたいされています。

江戸えど時代じだい初期しょきのものか

江戸えど城じょうの新あらたな石垣いしがきが見みつかったのは、皇室こうしつゆかりの美術びじゅつ品ひんなどを収蔵しゅうぞう・展示てんじする皇居こうきょ・東ひがし御苑ぎょえんの「三の丸さんのまる尚なお蔵館くらだて」の建て替たてかえ工事こうじに伴ともなう発掘はっくつ調査ちょうさの現場げんばです。13日にち、報道陣ほうどうじんに初はじめて公開こうかいされました。

石垣いしがきは、幅はば16メートル、高たかさ4メートルほどで、7段だん程度ていどに石いしが積み上つみあげられ、積つみ方かたなどにこれまで知しられてきた江戸えど城じょうの石垣いしがきとは異ことなる技法ぎほうが使つかわれています。

調査ちょうさを行おこなった千代田ちよだ区くによりますと、今いまからおよそ400年ねん前まえの江戸えど時代じだい初期しょきにあたる慶長けいちょう期き後半こうはんから元和がんわ期きのものとみられ、今いまも残のこる江戸えど城じょうの石垣いしがきとしては最もっとも古ふるいものと考かんがえられるということです。

また、最もっとも上うえの段だん以外いがいは、多おおくが水中すいちゅうや土どの中なかにあったと推定すいていされるほか、元もとの地形ちけいを掘ほり込こんだとみられる痕跡こんせきも見みつかりました。

当時とうじの自然しぜん環境かんきょうや築城ちくじょうの様子ようすについて新あらたな発見はっけんがあるのではないかと期待きたいされていて、ことし2月つきには、天皇てんのう陛下へいかも訪おとずれてご覧ごらんになったということです。

石垣いしがきは、崩くずれたりするおそれもあるため、今後こんご、埋うめ戻もどして保存ほぞんされるということで、宮内庁くないちょうは、「三の丸さんのまる尚なお蔵館くらだて」の建て替たてかえ工事こうじについては、建物たてものの設計せっけいを変更へんこうしたり期間きかんを1年ねん程度ていど延長えんちょうしたりして対応たいおうしていく方針ほうしんです。

石積いしつみに特徴とくちょう歴史れきし資料しりょうとして価値かち高たかい

発掘はっくつ調査ちょうさを行おこなった千代田ちよだ区くによりますと、慶長けいちょう期きの石垣いしがきは構造こうぞう的てきに弱よわいなどの理由りゆうで積つみ直なおされるケースが多おおく、全国ぜんこく的てきに見みても残のこっている例れいが少すくないということです。

今回こんかい見みつかった石垣いしがきは、築造ちくぞう当時とうじのまま埋うめられたものとみられ、歴史れきし資料しりょうとしての価値かちも高たかいと考かんがえられるということです。

特徴とくちょう的てきなのは石垣いしがきの積つみ方かたで、石いしの表面ひょうめんや接合せつごう面めんを平たいらになるよう加工かこうしたうえ、大小だいしょうの石いしを積み込つみこんでいく「乱らん積づみ」と呼よばれる技法ぎほうが用もちいられています。

さらに、石いしと石いしの間まには角かくの取とれた川原かわら石せきのような石いしを詰つめるなど、これまで知しられてきた江戸えど城じょうの石垣いしがきとは異ことなる技法ぎほうが使つかわれていることが確認かくにんできたということです。

また、石垣いしがきには当時とうじの水流すいりゅうによってついたと見みられる帯状おびじょうの白しろい線せんがみられ、最もっとも上うえの段だん以外いがいは多おおくが水中すいちゅうや土どの中なかにあったと推定すいていされるということです。

このほか、数多かずおおくの刻印こくいんも見みられ、築造ちくぞうに関かかわった大名だいみょうなどを推測すいそくする手てがかりになる可能かのう性せいもあるということです。

江戸えど城じょうは、江戸えど時代じだいの初はじめから本格ほんかく的てきな増築ぞうちくや改築かいちくが繰り返くりかえされていて、採取さいしゅした土壌どじょうの分析ぶんせきや石垣いしがきの観察かんさつ結果けっかなどをもとに、江戸えど初期しょきの自然しぜん環境かんきょうや築城ちくじょうの様子ようすについて、新あらたな発見はっけんがあるのではないかと期待きたいされています。

専門せんもん家か「江戸城えどじょう研究けんきゅうの転機てんきに」

発掘はっくつ調査ちょうさに加くわわった国立こくりつ歴史れきし民俗みんぞく博物館はくぶつかんの小野おの正敏まさとし名誉めいよ教授きょうじゅは「これまで江戸えど城じょうの初期しょきの姿すがたはほとんどわかっていなかった。こうした資料しりょうが出でてきたことで、江戸えど城じょうの研究けんきゅうもひとつの大おおきな転機てんきを迎むかえると評価ひょうかできる」と話はなしています。

そして、「戦国せんごく時代じだいから江戸えど時代じだいへと変かわっていく大おおきな歴史れきしの節目ふしめの1ページを物語ものがたる遺構いこうだとも位置いちづけられる」とした上うえで、「石垣いしがきからは多おおくの刻印こくいんが見みつかっていて、大名だいみょうと関かかわりのあるものがあれば、当時とうじの幕府ばくふと諸しょ大名だいみょうとの関係かんけいも見みえてくるのではないかと期待きたいしている」と述のべています。