人に会うときの心構えは、どんな場合でも同じだが、初対面のときは特に細かいところまで気を配る必要がある。
第一印象は決定的だ。最初の出会いのときに、どんな人であるか、だいたいの判断をされてしまい、それは固定観念となってしまう。そのあとで、少しぐらい異なった発言をしたり、新しい行動様式が見られたとしても、第一印象の内容のそれぞれに無理やり当てはめられてしまう。
すなわち、第一印象によって形成された先入観ないしは偏見という「色眼鏡」ですべてが見られてしまうのだ。その色眼鏡を外させたり、異なった色のものに変えさせたりするのは、至難の業である。したがって、自分をもっともよく見せる色眼鏡を、相手に最初からかけてもらうように努める必要がある。
(山暗武也「20代からの気のきいた「マナー」がわかる本』三笠書房による)
至難の業:とても難しいこと