私は学生たちに時間の活用法について、「テレビを見ているときコマーシャルの間に大急ぎで何かやる、あの瞬発力を思い出せ」と教えている。30秒か1分の間にトイレに駆け込んだり、冷蔵庫を開けて何か食べものを取り出したり、われわれは敏捷に行動する。あの要領で物事を処理すれば、相当沢山の仕事ができるものなのだ。また、頭をそういう風に使うことによって、錆びつきがちな脳に刺激を与えるよすがにもなる。
それをもう少し延長して5分間仕事をいつも幾つか持っていることも大事だ。馴れれば人を待つ5分間で葉書1枚くらい書くことができる。手帳を開いてスケジュールのチェックをしたり、ショッピングリストを作ったり、いろいろなことが5分間で果たせる。だいたい、そういうハンパな時間は雑草のようなもので、気がつかないうちに、はびこってしまう。