ウクライナ当局によりますと、ロシアは大みそかの31日も首都キーウや北東部スムイ州などにミサイルや無人機を使って攻撃し、このうちキーウ州では1人がけがをしました。
一方、ウクライナ国防省の情報総局は、南部クリミアの沖合で、特殊部隊がミサイルを搭載した無人艇でロシア軍のヘリコプター1機を撃墜し、もう1機に損傷を与えたと発表しました。
また、ロシア西部スモレンスク州の知事は、州内の石油貯蔵施設がウクライナ軍の無人機による攻撃を受け、火災が発生したと明らかにしました。
こうした中、ロシアのプーチン大統領は、新年を前に恒例のテレビ演説を行い「すべてうまくいくと確信している。前進あるのみだ」と国民に呼びかけました。
また、「ロシア全土の何百万という人々の思いと希望が、われわれの兵士や指揮官とともにある」と述べたうえで、兵士らを「真の英雄」と呼んでたたえました。
さらに、ロシアでは、ことし5月に第2次世界大戦でナチス・ドイツに勝利して80年の節目を迎えることから、ことしを「祖国防衛者の年」とすると宣言しました。
改めて国民に結束を呼びかけた形ですが、ウクライナ侵攻の状況や停戦交渉の可能性への言及はありませんでした。