大阪地方検察庁に所属する女性検察官は、6年前の2018年9月、当時、大阪地検のトップの検事正を務めていた北川健太郎 被告(65)から被害を受けたと訴えています。
元検事正「同意あったと思っていた」無罪主張の方針
元検事正は酒に酔って抵抗できない状態の女性に性的暴行をしたとして逮捕・起訴され、10月の初公判では起訴された内容を認めましたが、12月になって「同意があったと思っていた」と無罪を主張する方針を明らかにしています。
女性「同意はなかった 恐怖で抵抗できず」
女性にとって元検事正は、検事になって初めて指導を受けた上司であり、恩師のような存在で、驚きや恐怖で抵抗することができなかったとして、「頭がうまく回らなくて現状が理解できず、最初は悪夢だと思いました。抵抗したらどんな恐ろしい目にあうのかという恐怖にかられ、抵抗できませんでした」と振り返りました。
元検事正が「同意があったと思っていた」と主張する方針を示していることについては、「男女の力の差もあるなか、怖くて『同意しないです』と言えるわけがありません」として、同意はなかったと訴えました。
その上で「被害を受けた人が長く傷つけられるということを国民や司法関係者の人たちに正しく理解してほしいです。被害を訴えることができる人は氷山の一角で、ずっと苦しんで誰にも言えない人たちがたくさんいます。性犯罪を許さないという社会を、司法の場で表明していきたい」と話しました。