JLPT N1 – Reading Exercise 28

#255

異文化間での対話を議論するときに、必ずといってよいくらい出てくるのが、価値観の理解と共有である。他者と対話を通して、人間関係を樹立していくには、自己の価値観を保存したままで、他者の価値観を理解するという方略だけでは十分ではない。相互的な働きかけを通じて、何か新たな価値を共有することが要求されるのである。すなわち、自らの価値観を相対化し、新たな価値を対話という共同作業を通して創り上げ、それを共有していく態度が必要なのだ。
(ARCLE編集委員会・田中茂範・アレン玉井光江・根岸雅史・吉田研作編著『幼児から成人まで一貫した英語教育のための枠組み―ECF-English
Curriculum Framework』による)

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筆者によると、異文化間で対話を通して人間関係を築く上で最も大切なことは何か。
1. 自己の価値観を理解してもらおうとする態度
2. 自己の価値観を保ちながら、他者の価値観を理解する態度
3. 他者と自己の共通の価値観を創り上げていく態度
4. 他者の価値観の中に自己の価値観との共通点を見つける態度