菅官房長官は
午前の
記者会見で、
稲田防衛大臣が
東京都議会議員選挙の
応援演説で「
防衛省・自衛隊としても
お願いしたい」などと
述べたことに
関連し、みずから
稲田大臣に
発言を
撤回するよう
促したことを
明らかにしたうえで、
辞任の
必要はないという
考えを
示しました。
稲田防衛大臣は、
27日、
東京都議会議員選挙の
自民党候補の
応援演説で、「
防衛省・
自衛隊としても
お願いしたい」などと
述べて
投票を
呼びかけ、
その後、
発言を
撤回しましたが、
野党側は「
自衛隊を
選挙で
私物化するものだ」などとして
辞任を
求めています。
これについて、菅官房長官は午前の記者会見で、27日夜に稲田大臣から電話で報告を受けたことを明らかにしたうえで、「私からは『誤解を受けるような発言は注意するように』と言った。そのときに、稲田大臣が『誤解をされる発言だった』と言われたので、『それであれば早く撤回して謝罪したほうがいい』と話した」と述べました。
そして、菅官房長官は「稲田大臣は発言を撤回し、『政府の機関は政治的にも中立であって特定の候補者を応援することはありえない』と述べている。稲田大臣には、しっかりと説明責任を果たし、今後とも誠実に職務にあたってもらいたい」と述べ、辞任の必要はないという考えを示しました。
また、菅官房長官は、東京都議会議員選挙への影響について、「選挙では、東京都民が直面するさまざまな地域の問題で具体的な政策を訴え、地元の皆さんが判断する。影響を与えることはないと認識している」と述べました。
さらに、菅官房長官は「政府の機関は政治的に中立であり、特定の候補者を応援することはありえない。そうしたことに十分気をつけたうえで応援するのが当然だ」と述べたほか、今回の発言が内閣改造や自民党役員人事の時期に影響を与えることはないという認識を示しました。
稲田防衛大臣は28日午前、防衛省に登庁した際、記者団が、野党側が辞任を求めていることなどについて質問したのに対し、「きのう話したとおりだ」と述べるにとどめました。