日本航空によりますと、きょう午前7時24分ごろから外部とデータ通信をするためのネットワーク機器で通信量が急激に増え、利用客の手荷物を預かるシステムなどに不具合が生じたということです。
会社によりますと、運航に影響が出ていて、午前11時時点で国内線24便に30分以上の遅れが出ているほか、国際線の一部の便でも遅れが出ているということです。
また、きょうの便の航空券の販売を現在停止しているほか、会社が提供しているアプリでも利用できないケースが出ているということです。
欠航はいまのところ出ていないとしています。
会社はサイバー攻撃を受けたとみて、障害の原因とみられる機器をシステムからを遮断して詳しく調べるとともに復旧を急いでいますが、いまのところ、いつ復旧できるかの見通しは立っていないということです。
会社は「安全運航には影響はありません。お客さまご関係のみなさまにご迷惑をおかけしていることを深くおわび申し上げます」とコメントしています。
警視庁に被害相談 DDoS攻撃か
捜査関係者によりますと、警視庁はサイバー攻撃を受けたとして日本航空から被害の相談を受けたということです。
大量の通信を送りつけてサイトをダウンさせる「DDoS攻撃」の可能性があるということで、警視庁が詳しい状況を確認しています。
羽田空港出発便で33便 最大1時間余の遅れ
羽田空港にある日本航空の支店によりますと、午前11時20分の時点で羽田空港を出発する33便で、15分から1時間17分の遅れが出ているということです。
また、欠航が決まっている便はないということです。
午前10時半ごろ、羽田空港第一ターミナルの出発ロビーのチケットのカウンターでは、発券を待つ行列ができていました。航空会社の地上スタッフに尋ねたり、スマートフォンで情報を確認したりする様子も見られました。また、荷物を預けるカウンターにも行列ができていました。
関西空港 大阪空港でも遅れ
日本航空によりますと、午前11時の時点で関西空港では午前9時25分発の北海道の新千歳行きの便と、午前10時15分発の中国・上海行きの便で、遅れが出ているということです。
大阪空港でも、羽田に向かう予定の4便に影響が出ています。
午前8時半と9時半に大阪空港を出発する予定だったあわせて2便が30分ほど遅れて出発したほか、午前10時半と午前11時半に出発する予定の便も1時間ほど遅れて出発する見込みだということです。
和歌山県の南紀白浜空港と羽田空港を結ぶ便も空港の運営会社によりますと、午前9時35分に南紀白浜空港を出発する予定だった便がおよそ45分遅れで出発したということです。
北海道の空港でも遅れ
新千歳空港では羽田とを結ぶ、少なくとも5便に1時間ほどの遅れが出ていて、旭川や帯広など、北海道内各地の空港でも同様に遅れが出ています。
九州・沖縄の空港でも遅れ
福岡空港では午前11時の時点で、出発便に欠航は出ていないものの、羽田空港行きの2便が30分から1時間ほど遅れて出発するなど、複数の便に遅れが出ているということです。
このほか、九州・沖縄では、午前中、北九州空港や長崎空港、宮崎空港、鹿児島空港、那覇空港で、出発便に最大1時間ほどの遅れが出ているということです。
成田空港運航に影響なし
日本航空成田広報室によりますと、成田空港では午前10時半現在、搭乗手続きが出来ていて、遅れなども出ていないということです。
日本航空では今後、運航に影響が出ないか確認を進めているということです。