JLPT N1 – Reading Exercise 71

#298

教師=話す人、生徒=聞く人という構造が知らず知らずのうちに教室空間にできあがり、そして固定化してしまうのは恐ろしいことではないかと思う。教師が先取りしてしまうことで、生徒が自分自身で考え、解決しようとする芽をつみとってしまう場合がある。いつも話し続けるのがコミュニケーションでない。教師側が沈黙し、「待つ」という行為も時には大切であろう。もう少し話したい、と思うところで一歩ひいてみることで、相手が言おうとすることを引き出すことができるのである。

(徳井厚子『日本語教師の「衣」再考―多文化共生への課題』による)

Try It Out!
1
筆者の考えに合うのはどれか。
1. 教師と生徒が自由に発言し合うことも必要だ。
2. 教師は生徒の考えを想像するべきだ。
3. 教師は生徒の発言を待つことも必要だ。
4. 教師は生徒に沈黙の時間を与えないようにすべきだ。