農林水産省のまとめによりますと、東京都中央卸売市場での主な野菜14品目の卸売価格は11月26日時点でキャベツやトマトが平年の2倍以上になるなどすべての品目で平年より値上がりしています。
これについて江藤農林水産大臣は29日の会見で、12月後半ごろになれば次の産地からの出荷が増え、野菜の価格は落ちつくのではないかという見通しを示しました。
卵の卸売価格も上昇傾向
身近な食材では卵の卸売価格も上昇傾向が続いています。
11月、東京地区で取り引きされた卵の卸売価格は4か月連続で前の月を上回りました。
農林水産省はケーキやおでん向けの引き合いが強くなっていることが主な要因だとしています。
卵の卸売価格の目安となる「JA全農たまご」の東京地区の平均価格は、11月はMサイズ1キロあたり281円で、10月に比べて6円、率にして2.1%上昇しました。
前の月を上回るのは4か月連続でその主な要因として農林水産省はこの夏の猛暑の影響で卵の供給が減ったあとほどなくして、おでんやクリスマスケーキ向けの需要が高まったことなどを挙げています。
これについて江藤大臣はこれからケーキやおでんなど卵の需要期に入ることを念頭に「年末にかけてだいたい値段は上がる」という見方を示した上で、今後の価格の動向を注意深く見ていく考えを示しました。
一方、全国の養鶏場で発生した鳥インフルエンザはこれまでで最も多かった年に並ぶペースで増えていますが、農林水産省は「これまでのところは卵の価格への影響はほとんどない」としています。
その上で「今後、大規模な農場で鳥インフルエンザの発生が広がれば、卵の需給が引き締まり、価格がさらに値上がりする可能性がある」としています。