富山市の
交番が
襲撃されて
拳銃が
奪われ、
警察官など2人が
殺害された
事件で、
警察官の
拳銃と
ベルトをつなぐ
金属製の
芯の
入ったつりひもが
刃物のようなもので
切られていたことがわかり、
警察は
何を
使って
切断したのか
調べています。26
日、
富山市の
交番で
稲泉健一警部補(46)が
殺害されて
拳銃を
奪われ、
近くの
小学校にいた
警備員の
中村信一さん(68)が
拳銃で
撃たれて
死亡しました。
警察は元自衛官で富山県立山町のアルバイト、島津慧大容疑者(21)を逮捕し、拳銃を奪う目的があったと見て強盗殺人などの疑いで捜査しています。
島津容疑者は逮捕される際に腹を撃たれて依然、重体だということです。
警察によりますと、警察官が携帯する拳銃は、奪われにくくするため金属製の芯が入ったつりひもでベルトとつながれていますが、稲泉警部補のつりひもは刃物のようなもので切られていたということです。
警察は、島津容疑者が何を使って硬いつりひもを切断したのか調べています。
同級生「休み時間も1人」
島津容疑者と中学校で同じクラスだったという女性は「目立った感じはなくおとなしくて、休み時間も1人でいることのほうが多かった。事件を起こすような人ではなかったので、とてもショックです」と話していました。
交番前の献花台に多くの人
交番の前の献花台には多くの人が訪れています。
富山市の60代の女性は「子どもたちが無事だったのは、亡くなった2人が守ってくれたからではないかと思っています」と話していました。
近くの小学校の卒業生だという50代の女性は「亡くなった警察官に何度かお世話になったことがあり、ことし2月の大雪の際にも助けてもらいました。大変胸が痛みます」と話していました。
警察庁長官「不安を与え遺憾」
警察庁の栗生俊一長官は、28日の記者会見で「警察官が襲撃され、奪われた拳銃が使用されて凶悪事件が発生し、地域のかたがた、児童、保護者などに不安を与えたことは遺憾だ」と述べました。
そのうえで、「国民を守る警察官が襲われ、拳銃を奪われるということはあってはならない」と述べ、訓練の徹底や有効な装備品の配備を今年度に前倒しするなど、再発防止対策に取り組む考えを示しました。
また、逃走している容疑者が拳銃を持っているという情報が、容疑者が侵入した小学校などに伝えられていなかったことについて、栗生長官は「通報の時点でどのような状況が把握されていたのかということによると思っている。この点については、捜査による事実関係の解明を待ちたい」と述べました。